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[ホーチミン証取]
売買高の低い銘柄が株価操作の対象に?

[2007/05/29 21:28 JST更新]

 一部の銘柄、ビンディン鉱産(BMC)やバー山・タイニンロープウエー(TCT)などの株価が、市場の調整があろうとなかろうと悠然と上昇していく。これまでに起きているこうした珍しい現象は同時に多くの投資家から疑惑の目を向けられている。
 利益が大きい、魅力的な無償増資があるといった積極的な要素以外で、BMCやTCTなどの銘柄の株価が更に目もくらむような上昇していることは、株価操作の恐れがあるという。
 とはいうものの、業績をよく調べていくとなるほどと思えるところがあるのも事実だ。
 
 BMCの2006年度業績は税引後利益が191億ドン(約1億4,400万円)以上であり、これは資本金の半分以上にあたっていた。配当も3,000ドン/株(額面比30%)であった。2007年には売上高を690億ドン(約5億2,200万円)、税引後利益を245億2,000万ドン(約1億8,500万円)、また配当は15%(額面比)と計画している。
 一方、TCTの2006年度業績は、売上高302億ドン(約2億2,900万円)、税引前利益145億ドン(約1億1,000万円)であり、資本金に匹敵する利益を計上した。また、2007年第1四半期だけで売上高が187億ドン(約1億4,100万円)、税引後利益が103億ドン(約7,800万円)を達成した。これは売上高320億ドン(約2億4,200万円)、税引前利益が160億ドン(約1億2,000万円)、配当は15~20%という2007年度計画との比較で、業績の好調さがより理解できる。
 更にどちらの銘柄とも利益が大きく、また投資家を惹きつけている原因の1つには、経営業態が独占的であることが挙げられる。BMCはビンディンでのチタン開拓を独占的に行っているし、TCTはタイニン省バー山での観光サービス分野ではライバルが不在だ。その上、ROA(純資産利益率)、ROE(株主資本利益率)、EPS(1株利益)などの財務指標が2銘柄共に極めて良好だ。更にBMCにはすでに権利落ち日は過ぎたが1対2による無償増資があり、TCTは2007年中に2段階の無償・及び有償増資(どちらも1対1)を予定している。

 こうしてみれば非常に当たり前なこととして、BMCやTCTが人気になったといえるのだが、腑に落ちないことは、どちらの銘柄共にストップ高を継続した(している)ということだ。実際に良い銘柄だから上昇するのは理解できるが、株価操作と見られる兆候がある。
 その一つが流通している取引量で、これが非常に少ないことが挙げられる。たとえばBMCの目論見書によれば、資本金が131億4,100万ドン(約1億円)であり、発行株式数はおよそ130万株となっている。TCTの方は、資本金から発行株式数はおよそ160万だといえる。
 そこで、国家保有・執行役員・大口株主の株式を除いて考えてみると、取引の対象となる株式数が非常に少数であることがわかる。BMCでは、およそ60万株、TCTでは100万株程度と見られる。
 どちらの銘柄ともに取引を見れば売買高が低いことに気がつく。ある時などは、最低取引単位の10株ということもあった。2007年3月30日時点でのBMC売買高累積は6万6,090株であった。
 96営業日におけるBMCの取引のうち、およそ36営業日の売買高が1,000株以下、63営業日で1万株以下であった。TCTは112営業日の取引で、69営業日が1万株以下であった。
 売買高が少なる時期が、目もくらむ株価の上昇と重なる。BMCは2006年12月28日に株式上場したが、株価は2007年4月半ばまでほぼ一直線に上昇した。初値の5万ドンが55万ドンとなったのだ。
 5月21日には無償増資の権利付き最終日で83万7,000ドンの市場最高値を更新した。TCTは4月末に無償増資の可能性が出てきてから、9万ドンから続伸、29日の終値では24万2,000ドンをつけた(原文は28日の株価を記載)。
 こうしてみるといとも簡単に株価操作が行われたと見ることができるのではないだろうか。市場が始まってから、買い注文が張り付き、売りは無し。節の終わりや大引け近くになると10株やそこらが売りに出されて値が作られる。
 相場に動きが少ない時や、買いが少ない時等には、2,30株を売りに出しておけば、簡単に買うことができる。2つの口座を使い、僅かに取引手数料を払えば、自分の右手から左手へ移すだけで株価は簡単に上がるのだ。
 法令の点からいえば、市場原則にしたがっているため、このような現象の責任を突き止めることはできない。企業が公開性に対する意識を高めて、流通株式数が故意に不十分となることを制限するしかないのであろう。 
 

[Dau tu chung khoan 5/28]


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