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[市場概況]
人の振り見て我が振り直せ(中国との比較)(1)
[2007/06/15 21:24 JST更新]
先日(5月下旬)中国政府が株式市場での投機抑制のため、株取引の印紙税を3倍(0.1%から0.3%に)へ引き上げたことが、株式市場に大きな波紋を投げかけた。これを受けた上海市場では、インデックスがおよそ20%下落した(ピーク時の4,334ポイントから900ポイント下落)。多くの投資家(大多数は株式知識に貧しく、市場のトレンド情報をあまり把握しない個人投資家)がピークで購入していたこともあり、30%以上の大きな損失を被った投資家もいたという。
そこでこの一件をベトナム証券市場の活動状況と比較してみよう。
中国と比べた場合、ベトナムの証券取引口座数と投資家の人数は、まだ多いとはいえないが(人口の2%程度)、インデックスの成長速度で見ると、ベトナムのVNインデックスは2006年末(732ポイント)から2007年2月のピーク(1,170ポイント)に上昇、成長率は146%に達していたことがわかる。世界の有名な証券市場の年間平均成長率が10%~12%であることを考えれば、ベトナム証券市場の成長率は目を見張るものがあった。
そこで私達は、この成長率を誇りにする方が良いのか、どうなのかという問いかけをする必要があるのではないか。中国と同じで、株価収益率PERが40倍を超えたベトナムの上場企業は多くあり、更にPERが100倍や150倍に達した会社もあった。多くの国内外の専門家は、株価が実質価値を大きく上回っていると警告していたが、積極的な回答が出されることは余りなかった。
客観的に見れば、4月にベトナム株式市場に訪れた調整局面では、多くの銘柄で株価が大きく下落し、平均で30%下げたことになる。個人投資家の全ての資本がなくなるほどの大きな下落ではなかったが、これが悲壮なオーケストラの始まりに過ぎないのかもしれない。
こうした中で、今回の調整局面はいくつかの重大な衝撃をもたらした。そのうち最も大きなものはOTC市場で起きた50%程度の下落である。現在でも、OTC市場は凍りついている、と表現されるほどだ。救いがあったとすれば、中国の株式市場と比較して、ベトナムの株式市場は過熱度合いがやや低く、また上場企業に国家経済の主力と呼べる企業がそれ程多くはなかったことなどが上げられる。万が一の場合でも、国家金融が滞るという事態にはならなかっただろう。
(2)に続く
[経済日報 6月12日]
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