|
[市場概況]
HSBCの警告は正しかったのか?
[2007/07/05 11:00 JST更新]
香港上海銀行(HSBC)の証券専門家であるGarry Evans 氏は、VNインデックスが年末に向けて900ポイントへ下落する可能性、という警告を出した上、マスコミがこの警告を喧伝したことが、7月最初の2日間ベトナム証券市場を大幅下落させた原因だと思われている。
しかし、見直してみれば、この警告はまったく信頼できるものではなく、再検討すべきのところが多くあるのだ。
① HSBCは自分のレポートを訂正した前例があるではないか!
HSBCは上場会社のPER(株価収益率)に基づいてこの警告を発した。HSBCによれば、このところの調整局面で株価は多少下落したが、多くの銘柄のPERはまだ高過ぎると主張した。HSBCが主にPERのみに基づいて分析しているのは迂闊なのか、故意なのかわからないが、国内と海外の証券専門家の意見としては、PERのみに基づいて分析するのは正しいが、それだけでは足りないと指摘されている。
証券専門家であるフィ・ナム氏は、「PERだけを評価するのであれば、FPT、 ビナミルク(VNM)、サコムバンク(STB)、タンタオ工業団地(ITA)などの上場銘柄に投資する人はあまりいないだろう。利益、将来性、市場の需給関係なども評価する必要があると思う。」とコメントした。
ある証券会社の社長は、「HSBCは大手銀行であるのに、ベトナム証券市場に対する評価がこれ程主観的で不足していたのかがわからない。今、ある一つの銘柄のPERが高くても、投資家にとって将来展望が良く、長期投資ができ、収益性が高い銘柄と判断されたのら、株価が上がることは普通のことだろう。今年のPERが高くても、来年の利益が大幅増加し、PERが低くなったらどう考えるのか?」と疑問を呈した。
証券アナリストであるチャン・ゴック・ナム氏も、HSBCがこの敏感な時点に行き過ぎた警告を出したことは彼らの思惑ではないだろうかという質問を投げかけた。過去を振り返ると、2007年5月にはHSBCはサイゴン証券(SSI)、ペトロドリリング(PVD)、バオベト証券(BVS)とベトナム国家再保険(VNR)のPERを間違って計算したレポートを発表したことが、市場から消極的な反応を引き起こした。HSBCがPERを訂正するまで、この4銘柄の株価には大きな影響が残った。
しかし、群集心理に巻き込まれない、思慮深い多くの投資家は、一体どうして海外投資家はHSBCの警告を無視して買い越しているだろうかという疑問を持っている。
② どうして海外投資家は買越継続してるの?
6月26日~7月3日までの6営業日、海外投資家は買い越しを続けた。特にHSBCの警告が出た前後の2日は最も多く購入した。
7月2日にVNインデックスが1,000ポイントを割れ、失望した雰囲気が国内個人投資家を包んだ時に、海外投資家は大量に株式を購入した(購入高は売却高の2.5倍、購入代金は売却代金の3倍)。
続く3日には、HSBCにPERが高すぎると警告された銘柄(FPT、SJS、TAC、HRC、PVDなど)が海外投資家に大量に購入された。
アジア銀行証券のブローカー部長であるフィン・アイン・トゥアン氏は、いつもいつも海外投資家の売買を真似るということはお勧めできないが、現在の状況では、国内投資家は考慮すべきだ、と語った。
アメリカで住んでいる投資家のブー・ゴック・フィさん(サコムバンク証券で口座開設)は、「もしHSBCを信じていれば、海外投資家はそんなに大量購入しなかっただろう。私のアメリカでの20年間の証券投資経験からいうと、海外投資家はその警告を無視して買い越しているのだと確信している。」と語った。
あるファンドの社長は、殆どの海外投資家は信頼できる情報源に基づいて分析しているので、彼らは今何をすべきかわかっているとコメントした。
上記の情報に基いて、VNインデックスが1,000ポイントを下る前に国内投資家が投売りしたのは、少し急ぎ過ぎだったといえるだろう。結局外国の専門家の警告を信じ過ぎたあまり、海外投資家に安値で投売りしたのだが、その後海外投資家から再び高値で買い戻すということは今回が初めてではない。年初から現在までに同じことが少なくても3回は起きていると見ている。
[Tien phong 7/4]
| 印刷する | ウィンドウを閉じる |
◆ 免責事項