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[市場概況]
市場は大きく回復するか?

[2007/09/28 13:58 JST更新]

 9月25日にVNインデックスは34ポイントを上げ、1000ポイントのレベルを再び突破した(売買代金は1兆2,570億ドンに達しここ4ヶ月間で最大となった)。多くの投資家は積極的な兆候を見て再び証券会社を訪問し競って買い注文を出している。ここ数日の買い残も非常に大きく、8月末や9月頭の状態とはすっかり逆転している。

 インターネットの掲示板と金融機関のレポートでは、市場の調整段階が終わり、投資家は購入したほうが良いという評価が多く見られる。しかし、これまでの調整段階で損失を被った投資家は、市場が大きく回復する事に対して安心しているわけではないようだ。この記事は、需給関係によって市場を見、需給の分析ではなく、市場の興奮はどんな要素によってもたらされているか、それらの要素は確実かどうかを分析しようと試みている。

1) 供給は大量

 市場が支持レベル937ポイントを乗り越え上昇する兆候が出た直後、多くの企業は新株の追加上場と新株発行を行った。この段階で企業が新株発行を行うことの影響についてはここでは取り上げない。一方、ペトロベトナム技術サービス会社(銘柄コード:PVS)等の大手企業が上場し、ベトナム外商銀行(ベトコムバンク-VCB)のIPOが近々行われる等の要素は市場を牽引する原動力となっている。

 上場企業の大部分は経営が順調であり、調達した資本を効果的に使用している。他にも、市場には近い将来行われる大手国営企業の株式会社化による品質の良い大量の株式が供給されるという状況である。

 優良株式の大量供給は投資家へ多くの選択チャンスを与え、市場のリスクを減少させるばかりでなく、投入を待っている海外投資家の投資を刺激し、長期的には市場へ大きな影響を与えるだろう。

 短期的には、投資家は大手企業の上場は市場が上昇する兆候であり、他の銘柄の株価を引き上げると信じているため、市場の回復への期待がより強くなるだろう。

2) 需要は確実か?

 年末まで供給が大きく増加することに対して、市場を短期的だけではなく長期的に引き上げていく需要は充分あるのか?という疑問が出てくる。需要を質的な要素と量的な要素を分析してみよう。

 質的な要素は主に市場の心理ということであり、マクロ要素とミクロ要素(上場企業の要素)から影響を受け、また長期的な性質を持っている。そのうち、マクロ要素は市場の持続的な成長に影響を与える重要な要素である。現在ベトナム経済は継続して発展している。2007年の前期8ヶ月のインフレ率はかなり高く6.77%まで上がったが(前年同期のインフレ率は4.8%、2006年度のインフレ率は6.6%)、政府はインフレを抑制するため、引き締め財政政策を採用している。よって8月にインフレ率は0.55%しか増加しなかった。これは、経済を発展させるため、合理的なインフレ率を維持しながら財政を安定させることにおける政府の大きな努力だと言える。その他、海外直接投資(FDI)が拡大、輸出金額が増加している等の情報は、投資家が投資をする際に積極的な影響を与えている。

 また、今後上場企業が第3四半期の好業績を発表し、またベトナムでは慣例となる経済サイクルに従い、第4四半期も成長することになれば、投資家の信頼を高めることができるだろう。

 量的な要素は市場に参加する投資家の財務能力であり、これは市場へ短期的にも長期的にも影響を与える要素である。直近10営業日の統計によると、購入高が大幅増加し売却高をかなり上回っているという。ということは多くの大手機関投資家と大口投資家が市場に参加し始め、また海外投資家も購入を拡大しているということだろう。

 規定03号が発行された時には、国内投資家は資本が制限されるのを心配し、海外投資家は外国人保有枠の規定により大きく購入できないことで、市場は低迷状態に陥ってしまった。

 しかし現在、商業銀行では証券担保貸付を回収する期限日が近づいて来ている一方、一部の大手国有銀行では総貸付に対する証券担保貸付の比率が3%に達していないため、この業務を再開しており、更に外国人保有枠についての議論や海外金融機関の資本投入計画についての情報等が、投資家を興奮させている。

 こうしたことから、ここ数ヶ月での売買高についての記録を作ったVNインデックス1010ポイントのレベルは、今後2007年末と2008年年初まで上昇するVNインデックスの新しい支持レベルになっているだろうと考える。

[DTCK 9/26]


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