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[市場概況]
決定を出す時には慎重に考えるべき(1)
[2007/10/17 13:27 JST更新]
1) ファンダメンタルズ要素
国際通貨基金(IMF)は世界の2008年度経済成長率についての予想を5.2%から 4.8%へ引下げた。その一つの理由は、アメリカ経済にはサブプライムローンによる金融危機の諸問題がまだ存在しているからであるという。アメリカ経済の健康状態は、アジア地域 (輸出品の大部分はアメリカへ輸出される)を初め、他国の経済へ大きな影響を与える。
今年前期9ヶ月のベトナムへの海外直接投資(FDI)は96億ドルに達し、前年同期比38%増加となった。また同期の輸出金額は352億ドルを達成、前年同期比で19.4%増加した。今年の輸出金額は481億ドル、2006年比で20.5%増加を見込んで計画されている。また、2008年度の輸出金額は586億ドルと予想されている。インフレの進行具合に目を向けると、消費品目の輸入税引下げ後2ヶ月弱の時点で、物価は期待よりまだ上昇していると言える。9月の消費者物価指数(CPI)は0.3ポイントのみの上昇に留まると予想されたが、実際には0.51ポイント上昇し、2007年3四半期までのCPIを7.32ポイントにまで引き上げた。今後政府はより厳しい引締め策を適用、更にドン高誘導を行うだろう。
一方、証券市場ではまだ多くの海外金融機関がPERの高さを心配している。ここ2週間で株価は大きく上昇し、VNインデックスを900ポイント(PERの合理的なレベル)から22%引き上げた。今年第4四半期に行われる大手国営企業のIPO(新規株式公開)と上場により、供給が大きく増加することで、市場を減速させてしまうのではと心配されている。そのため今週市場が大きく上昇するということに対しての我々の期待も一部減少させることになった。
2) ホーチミン証取
※ テクニカル分析
VNインデックスの抵抗レベルはまだ1,113ポイント付近で維持されており、突破しづらい状態になっているようだ。先週インデックス線が常に抵抗レベル付近で変動していたが、乗り越える力はまだ不足していると見られる。
先週末からボリンジャーバンドが狭くなる傾向が見られ、今後トレンドが急速転換するかもしれない。インデックス線は依然15営業日、25営業日移動平均の2線の上で変動していおり、この3線が交差する兆しがまだ出て来ていない。これは長期上昇の兆候である。
市場のパワーを計るADX指数は40レベルの上で変動していることは、VNインデックスの持続可能な上昇傾向を表している。しかし、市場を引き上げる力であるDI+指数は下落している。
一方、売買高には留意すべき兆候がある。それは10月の2週間でVNインデックスが 1106.8ポイントの高値に達した時、売買高が減少を始め、VNインデックスが狭い幅に変動しているという点である。買う人は自分の決定をより慎重に考え、売る人は売却を増加させているという理解ができる。そのため市場の上昇傾向に動揺を与える可能性がある。
それでも、先週の最終営業日には株価が上昇し、売買高も増加し、楽観的な兆しが伺えた。売買高が継続して増加すれば、今週も市場は続伸する可能性が高いと言える。
※ 市場評価
VNインデックスは4営業日上昇、下落したのは1営業日のみで、1,104.61ポイントに達し、先々週末比22.97ポイント(2.12%)上昇した。注意すべきことはインデックスの増減幅が大きくなかったこと。これはVNインデックスが将来抵抗レベルを突破するための確かな要因となる。
先週、始値確定節(T1)にATO買注文とストップ高での買注文が多かったことが市場を押し上げる力となったが、連続取引(T2)では供給が常に需要を上回り、インデックスを押し下げた。大幅下落しそうな時もあったが、需要が反発し市場を僅かに押し上げた。それでも、需要力は減少する傾向にあり、供給は変わらなかった。先週の1営業日平均需要量は2,850万株、先々週の3,160万株から減少した。一方、供給量は1営業日2,300万株のレベルを維持している。買う人の市場に対する期待が減少しているともいえるだろう。また、海外投資家は売買高を半分程度とし、市場の変動を見ながら慎重な決定を出している。
※ アドバイス
現時点では決定を出す際には慎重に考えることが大切だ。ファンダメンタルズ要素が良い銘柄へ投資することが最優先となるだろう。
*これはタンロン証券(CTCK Thang Long)による参照レポートです。
(2)に続く
[CTCK Thang Long, Dau tu chung khoan, 15/10/2007 ]
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