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[市場概況]
上場初日の取引基準株価をどのように確定するか?(1)
[2007/11/28 20:11 JST更新]
上場初日の取引基準株価を確定することは非常に重要なことであり、上場企業とコンサルタント会社には慎重さや株主の権利を守る責任が求められる。
ベトナム中小企業証券会社(SMES)のアナリストは、様々な株価評価方法を用いた上で、その説明を公開すべきであると考えている。そうすれば、投資家も株価をより現実的に評価することが出来る。
2007年年初から現在までにホーチミン証券取引所へ上場した10社のほとんどが、DCF法(割引キャッシュフロー)とPER法(株価収益率)という2つの株価評価方法の平均値、或いはPER法の結果だけを採用し、取引基準株価を決定している。これには、2つの理由が考えられる。
まず、DCF法は企業価値評価の一般的な方法であり、IPO(新規株式公開)の最低公募価格若しくは機関投資家への発行株価を確定する時に使われているということ。しかし、通常この価値評価方法は大きく変動しないという仮定に基づいて適用される。つまり今後の数年(通常5年) の配当を予想し、その期間の新株発行による増資を考慮していない。
そのうえ、ベトナム証券市場のここ2年間の実績では、殆どの上場企業の現金配当は低く、また株式配当という形式を選択する場合も上場企業ではよくある。こうしたことから、DCF法による評価では、上場企業の期待或いは証券市場の現在の株価レベルよりも低い評価しか与えられない可能性がある。
2つ目は、現在ベトナム証券市場でもPER法は一般に普及しており、説得しやすい指数の一つとなっているために、取引基準株価決定に際して使用されるというもの。自社株と同業他社の平均値、又は同業他社で上場している企業の株価との比較の際に、PERがよく使われている。また多くの銘柄は上場前にOTC市場で取引され、需給によって評価されているため、上場初日の取引基準株価がこの方法で確定されれば、市価により近いものとなる。
確かに、上場企業(発行機関)が一定の金額を取得することができるIPOの最低公募価格、或いは第三者割当の発行価格とは異なり、上場初日の取引基準価格は株主の資産価値に影響を与えるばかりである。
しかし、上記の2つの株価評価方法の結果にはかなり隔たりがあるため、市場の反応も様々なものとなる。実際に多くの投資家が上場初日の取引基準価格を額面通り受け取ったが、その認識には誤解があり、市場もまたそうした誤解から影響を受けた、ということが起きている。
(2)に続く
[Thach Lan, Chung khoan, Vneconomy, 26/11/2007 02:17]
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