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[市場概況]
証券市場を巡る大物たちの動向(3)

[2008/01/06 13:28 JST更新]

3)中国要素

 どのように証券市場を発展させていくのかということは財政政策にもよるが、その国家中央銀行の財政政策がまだはっきり明かされていない現在では、2008年の証券市場が安定すると予想しづらい面もある。しかし、外部からの、国内証券市場に対する影響を指摘することは出来そうである。ひとまずそれを中国要素と呼ぶことにする。

 香港上海銀行(HSBC)のGarry Evans株式戦略アナリストは香港から、「2008年には中国からおよそ2,190億ドルがアジア市場へ投資される」と書き立てた。香港へ投入される780億ドルを除けば、残り分がアジア市場であり、その額およそ 1,410億億ドルとなる。投資ファンド12社とブローカー会社8社が、この目的実現のために、中国政府から設立を許可されている。その他、中国投資総公社 (Chinese Investment Corp.)も、アジア地域の証券市場へ670億ドルを投資する、という。

 この中国要素の影響の大きさをわかり易くするために比較をしてみよう。2007年、日本を除くアジア証券市場で海外投資家が買い総額は440億ドルであった(2006年は650億ドル)。今年に中国からアジア証券市場へ投入される資本を500億ドルと見積もったところで、この金額は2007年の海外投資家の買い総額を上回ることになる。

 ベトナムのような新興国市場に中国からどのぐらいの資本が流れ込むのか?正確に回答することができる人はまだいないが、具体的な予想もある。去年11月に、Morgan Stanley Capital International(MSCI)は新興国市場へのインデックス(Frontier Markets Indices)を作っている。ベトナムも初めてカザフスタン、モーリシャス、スリランカと並んで、このインデックスに組み入れられている。

 Garry Evansアナリストは、「今年中にベトナムが時価総額5億ドル以上の企業5~6社を株式会社化後、上場させることができれば、年末にはベトナム市場がMSCI指数に十分に反映されることになるでしょう。そうなることを期待しています。」と強調した。アジア地域の国のブローカーの目の前には、いつも自国国内市場とMSCIという2つのモニターが置かれているため、 MSCIに取り上げられるということが持つ意味は非常に大きい。

 2007年にはベトナム証券市場の流動性がなかり改善されて来ているので、中国がベトナムへの投資に関心を持つことは現実的な話しと言えるだろう。ホーチミン証取の1営業日の平均売買代金は、フィリピンのマニラ証取の売買代金に近付いて来ている。

 ベトナム証券市場は海外資本から関心を寄せられている。外国人保有枠は49%と制限されているにもかかわらず、それ以外では障害となる条件は見られない。アジアの他国と比べ、かなりオープンな点が評価されているといえるだろう。一方、2003年からこれまでのベトナム証券市場の成長率が顕著であることへの評価も高い。

 長期的に見た場合、中国がベトナムを選ぶもう1つの理由がある。2000年から現在までのベトナム証券市場の成長率は823%、2003年との比較では523%となっている。HSBCによると、この成長率はカザフスタンとモンゴルだけには適わないが、MSCIインデックスの成長率(それぞれ78.6%と259.8%)よりはかなり高いという。

(終)

[TBKTSG, Chung khoan, Vneconomy, 28/12/2007]


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