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FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)と国内最大のファンド運用会社ドラゴンキャピタル(Dragon Capital)はこのほど、ベトナム起業促進ファンド(Vietnam Innovative Startup Accelerator=VIISA)の発足について協力することで合意した。
VIISAは、オープンエンド型ファンドとして、国内外から多数の大手企業の支援を受ける。情報技術(IT)や金融分野のスタートアップ企業を対象とする資金支援だけでなく、研修も提供する。第2四半期中に最初の研修コースを開始する予定だ。
VIISAの発足は、科学技術省が立ち上げたスタートアップ・エコシステム構築に関する国家プログラムの一環。同プログラムでは、2020年までにIT企業5000社を抱える国家となることを目指すほか、ベトナムのベンチャー企業と海外投資家を結びつけていく。
これに先立ち、FPTは2015年、ベトナムのIT分野で起業したばかりの小規模企業支援を目的としたベンチャーキャピタルファンド「FPTベンチャー (FPT Ventures)」を設立した。同ファンドはこれまでに、スタートアップ企業に対して100万USD(約1億1100万円)を投じている。
なお、ドラゴンキャピタルは2016年3月、アジア・アセット・マネジメント(Asia Asset Management)誌より、「ベトナム最優秀運用会社(Best Fund House, Vietnam)」及びベトナムエクイティ(UCITS)ファンドについて「最も革新的なファンド(Most Innovative Product)」に選ばれた。同社は2013年9月末、主にホーチミン証券取引所(HOSE)上場企業の株式に投資するUCITSファンドを組成、運用しており、2016年3月末までのUSD建てトータルリターンは40%超となっている。