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[産業]
ベトナム、「AIアウラック連盟」発足 技術主権確立を目指す

[2025/06/24 15:12 JST更新]

 ベトナムで20日に「人工知能(AI)アウラック連盟(lien minh AI Au Lac)」が発足した。ベトナム語対応によるAIモデルの開発を通じて国内の技術力を強化し、デジタル経済の成長や技術的主権の確立を目指す。

 同連盟には、◇国内IT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)、◇CMC技術グループ[CMG](CMC Corp)、◇ザロ(Zalo)、◇ベトナム・ペイソリューション(VNPAY=VNペイ)、◇電子マネーのモモ(MoMo)、◇地場ICT企業ミサ(MISA)、◇ウイルスセキュリティ国内大手Bkav、◇科学技術省傘下ベトナム郵便通信グループ(VNPT)、◇公安省傘下モビフォン(MobiFone)、◇ホーチミン国家政治学院(HCMA)などのテクノロジー企業や教育機関などが参加した。

 同連盟はAI分野におけるベトナムの文化や言語への対応力を強化し、国内におけるAI研究・開発の推進、産業への応用、技術規格・政策の構築、人材育成など、幅広い活動を展開していく。

 式典に参加したグエン・スアン・タン政治局員 兼 HCMA学長は、「ベトナム語によるAIモデルの構築は、国家安全保障や技術的独立の重要な鍵となる」と強調した。

 また、同連盟の会長を務めるFPTのチュオン・ザー・ビン会長は、「技術主権の確立、2045年の先進国入り、限られた投資リソースの最適活用という3つの課題を克服し、ベトナムをAI強国へと導く」と表明した。

 FPTは、大規模言語モデル(LLM:大量のテキストデータから学習したAIモデル)やクラウドAI(Cloud AI:クラウド上で提供されるAIサービス)などの技術基盤を連盟会員に提供し、国内のスタートアップや研究所、教育機関の成長を後押しする方針。ザロはベトナム語AI能力の評価ツールを公開し、このほかの研究・教育機関も国の発展につながるAIモデル構築事業に参画していく方針だ。

 同連盟の発足は、ベトナムが技術主権を確立するとともに、国内のイノベーション力やデジタル経済の発展を後押しする重要な一歩となり、国内外からの投資や研究活動の活性化、さらには国家のブランド力向上への大きな推進力となることが期待される。

[Vietnamplus 19:02 20/06/2025 / Znews 20:36 20/6/2025]


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