銀行が年間金利を11%までとすることを取り決めた5日後、サイゴンコマーシャル銀行(Ngan hang thuong mai co phan Sai Gon-SCB)が月利1%で3兆ドン(約190億円)の短期債券を発行することを発表した。
年利の上限を11%に引き下げることは銀行協会における合意ではあるが、強制的な命令ではないため、国家中央銀行の対応が関心を集めている。
SCBでは月利1%の実施の正当性を主張している。2008年2月に中銀は年利の上限12%と決定したが、SCBはそれに従って年利12%の短期債券を発行するために商工省をはじめとする管理当局の承諾を得ていた。しかし、銀行協会は2008年3月末になって年利の上限を11%に引き下げ、これを4月2日以降適用すると決定した。
こうした経緯を踏まえて、商工省の承諾を得ているSCBは、銀行協会の決定に従うことはできないことを強調している。先週末もこの短期債権発行はこれまで通り行われている。
2008年2月に多くの銀行が金利引き上げ競争を始めたことが、中銀に年利上限を決定させたと言える。ただし、金利の上限を決めることは、これまで実施してきた金利自由化の流れに逆らうものだとして、反対する意見も出ている
中銀は多くのインフレ抑制策を打ち出してきたが、インフレを抑制するのに非常に効率的である手段である金利を適切に利用していないと見る向きもある。高金利は資金を持つものに銀行への預金を促し、現実性効率性が低いプロジェクトを選択していくと考えられている。短期的な目で見れば、資金が不足して、迅速に実施することができないプロジェクトもあるが、インフレ抑制及び金融の健全化によって、しっかりとした経済成長を確保することができるとも言えるだろう。
最近、銀行は貸付金利を引き下げる動きも見られるが、引き下げ幅は限定的である。中銀は、国営商業銀行での短期金利は年間14.6%、中期及び長期金利はおよそ16.2%、一方商業株式銀行での短期金利は年18.42%、中期及び長期金利は21.85%程度であるとしている。
高い預金準備率が貸付金利高止まりの1つの原因でもある。金融引き締め策ばかりではなく、国庫金の効率的な使用、及び資金の需給バランスも考慮されるべきだろう。企業に対する貸付金利を下げるためには、まず銀行の預金準備率を下げるべきである、ホーチミン市経済大学のボ・ホアン・ガン教授はこうした考えを持っている。

