
9日のベトナム株式市場は、前日の急落から小幅な回復を見せた。ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスは反発して節目の1800ポイントに接近したものの、買い材料の不足や警戒感から流動性は低迷した。一方で、ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは続伸し、一部の中小型株に短期資金が流入する展開となった。
インデックスと売買代金の動向
HSXのVNインデックスは、前営業日比+2.52ポイント(+0.14%)の1793.05ポイントへと反発した。HSXの売買代金は約13兆7401億VND(約835億円)となり、同▲27.7%減少した。市場全体で慎重姿勢が優勢となり、取引は低調だった。
一方、HNXのHNXインデックスは、同+7.38ポイント(+2.47%)の305.74ポイントと続伸した。HNXの売買代金は約7977億VND(約48億5000万円)となり、こちらも同▲20.1%減少した。
セクター・個別銘柄の動向
HSXでは、銀行株のアジアコマーシャル銀行[ACB]が+4.95%、サコムバンク[STB]が+3.15%と上昇し、市場を支えた。また、マサングループ[MSN]が+2.26%上昇したほか、ホアファットグループ[HPG]やFPT情報通信[FPT]などは小幅な上昇にとどまった。
対照的に、ビングループ[VIC]が▲0.92%、ビンホームズ[VHM]が▲0.48%と不動産株が軟調だったほか、ペトロベトナムガス[GAS]などの石油ガス関連株も下落した。その中で、ベトナム電気建設[VNE](+6.99%)やCIC39[C32](+6.82%)といった中小型株がストップ高となるなど、短期的な買いが目立った。
HNXでは、タイホールディングス[THD]が+9.97%のストップ高となり指数を大きく牽引した。さらに、APEC証券[APS]が+9.38%、アジア太平洋投資[API]が+9.84%、IDJベトナム投資[IDJ]が+8.89%と、APECグループ関連株が軒並み急伸した。オーシャンホスピタリティ[OCH](+10.00%)やソラビナ[SVN](+9.09%)などもストップ高を記録し、一部の資金が小型株へシフトしている状況を反映した。
海外投資家の動向
海外投資家は市場全体で約8680億VND(約52億円)の売り越しとなった。HSXでは約8690億VND(約52億円)の売り越しとなり、個別銘柄ではFPT情報通信[FPT]が約1080億VND(約6億円)、テクコムバンク[TCB]が約980億VND(約5億円)、軍隊銀行[MBB]が約840億VND(約5億円)売り越された。
一方で、SSI証券[SSI]やビナミルク[VNM]などには約240億VND(約1億円)の買いが入った。HNXでは約50億VND(約3000万円)の小幅な売り越しだった。
今後の見通し
前日にVNインデックスが1800ポイントを割り込む急落を見せた市場だが、依然として地政学的リスクやアメリカの金利動向などマクロ要因への警戒感が根強く、積極的な買いは手控えられている。
専門家は、VNインデックスの1740から1750ポイント付近が重要な下値支持線になると指摘している。投資家に対しては、安易な底値買いを避け、リスク管理を徹底しつつ、業績や財務が堅調な企業へ段階的に資金を振り向ける慎重な姿勢が推奨されている。


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