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　画期的な科学技術イノベーションを表彰することを目的とする国際科学技術賞「第5回ビンフューチャー(VinFuture)賞」の授賞式が5日、チャン・タイン・マン国会議長の立ち会いのもと、ハノイ市で開催された。

　大賞を受賞したのは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による腫瘍を予防するワクチンの発見と開発に貢献した米国の科学者4人で、300万USD(約4億6700万円)の賞金を得た。

　ダグラス・R・ローウィ(Douglas R. Lowy)博士とジョン・T・シラー(John T. Schiller)博士の基礎研究は、子宮頸がんの予防につながるワクチン開発につながった。エイミー・R・クレイマー(Aimee R. Kreimer)博士は、世界保健機関(WHO)が推奨するワクチンの単回接種スケジュールを開発し、ワクチンへのアクセスを大幅に拡大した。クレイマー博士とマウラ・L・ギリソン(Maura L. Gillison)教授は、HPVと頭頚部がんの関連性を明らかにした。

　大賞に加えて、発展途上国の科学者、女性科学者、新分野の科学者の3部門で特別賞が授与され、それぞれ50万USD(約7780万円)が贈られた。

　発展途上国部門では、熱帯生態系における微生物生態学と共生窒素固定メカニズムの研究成果が認められたマリア・エスペランサ・マルティネス・ロメロ(Maria Esperanza Martinez-Romero)教授が授賞した。女性部門は乳がんと卵巣がんのリスクに関連するBRCA1遺伝子を発見したメアリー・クレア・キング(Mary-Claire King)教授が、新分野部門は自家増殖可能な交配作物の開発に革新をもたらしたベンカテサン・スンダレサン(Venkatesan Sundaresan)教授ら5人が授賞した。

　ビンフューチャー賞は、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の非営利組織であるビンフューチャー基金(VinFuture)が主催するもので、国籍や性別、年齢を問わず、人類共通の課題を解決するための科学研究や発明、技術イノベーションに貢献した人々に贈られる。