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ベトナム株情報 > ベト株ニュース > 市場概況 > HSBC、10月に伸びなかった4つの理由

ベト株ニュース - 市場概況

  
  

HSBC、10月に伸びなかった4つの理由 完全無料ニュース

[2007/11/06 21:29 JST更新]

 先日香港上海銀行(HSBC)はベトナムの経済、金融市場及び証券市場についての最新レポートを公開した。このレポートでは、ベトナム証券市場が10月に伸びなかった4つの理由について分析している。

1) IPO(新規株式公開)を待つ

 10月は、9月に大きく上昇したベトナム証券市場が一息ついた月だった。9月月初から 10月2日までVNインデックスは16%上昇し、1,100ポイントレベルに到達した。しかし、その後、VNインデックスは横ばいとなり、1,100ポイントレベルを巡って小幅変動した。9月に市場の上昇を牽引したブルーチップ銘柄は、10月に入ると、投資家の関心を余り惹き付けなくなり、供給が常に需要より少し上回る状態となった。一方で、投資家の関心を惹きつけたのは中小銘柄だった。

 HSBCの専門家によると、10月にはアジア地域の他国の証券市場は上昇したにもかかわらず、ベトナム証券市場が伸びなかった理由はいくつか考えられるという。

 まず、ベトナムのインフレが大きく上昇し、10月に9.3%に達したため、政府の財政引き締め政策が強化されると投資業界を心配させたことが挙げられる。

 次に、株価が9月に上昇した後では、株価はそれ以前のように魅力的というわけにはいかなかったこと。2007年度のEPS成長率を30%、2008年度のEPS成長率を20%と仮定した場合、今後12ヶ月のPERは23となる。2007年1月に達したピーク(29)よりはまだ低いと言えるが、割高感が出てきていた。

 そして、最近市場の上昇と共に、一部の上場企業が新株発行により厳しい条件(発行株価など)を適用したので、投資家が消極的になってしまったということ。

 しかし、VNインデックスが横ばい傾向を見せた大きな理由は、ベトナム外商銀行(ベトコムバンク-VCB)のIPOを待っていたということだと言えるだろう。更に、VCBのIPOが計画通り行われるということは、今後の数ヶ月に他の大手企業5、6社のIPOも行われるということを保障してもくれる。

2) 海外資本も大幅増加

 ベトナム証券市場は、すでに上位の国際金融機関のレーダーに映し出されている。ここ数ヶ月で、ベトナム証券市場の売買高は大幅に増加した。2営業日を除いて、10月中のハノイ証取とホーチミン証取の総売買高は、1億ドル/日のレベルを上回った。この金額は、9月末前には達成したことのなかった数字である。流動性の点から見ても、この数字から、ベトナム証券市場が、世界的な投資ファンドの投資範囲内に入ったと考えてよいだろう。

 10月には海外投資家の買越金額は、1億5,000万ドルを上回った。海外投資家の買越金額が3億4,500万ドルに達した1月(ベトナムWTO加盟前)を除けば、10月は海外投資家の買越金額が最も大きかった月である。世界の大手金融機関がベトナム証券市場を高く評価している理由は、ベトナム株式会社化の成功だと言えるだろう。


  
  
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