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初心者の方へトップ ベトナムという国 ベトナムの証券市場について
マクロ経済の状況
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ベトナムの証券市場について / マクロ経済の状況
どうしてベトナム株なのか考えるために、ベトナム証券市場についてまた、ベトナムマクロ経済の状況 について見てみよう。
ベトナムの証券市場について
ベトナムの証券市場の特色
ベトナムには首都ハノイにハノイ証券取引所、また、商業都市ホーチミン市にホーチミン証券取引所の2つの証券取引所があります。
市場 ホーチミン証券取引所 ハノイ証券取引所
開設日 2000年7月20日 2005年3月8日
上場基準 資本金額800億VND以上で、上場前直近2年間の業績が黒字かつ上場以前に累積赤字がない事が基準 資本金額100億VND以上で、上場前直近1年間の業績が黒字である事が基準
株価指数 VNインデックス HNXインデックス
(2009年7月1日現在)
ベトナムの証券市場の歴史
2000年7月20日
2000年7月28日
ホーチミン証券取引所開設
ホーチミン証券取引所、上場企業2社で取引スタート(VNインデックス100)
2001年6月 VNインデックス571.04ポイントに急騰
市況冷却化政策として変動幅(ストップ 高安)が7%から5%に引き下げられる株価急落
2002年 株価低迷
2003年10月
2003年10月
VNインデックス130.9ポイントへ
ベトナム株、上昇し始める
外国人保有枠が20%から30%へ拡大、外国人投資家の参入
2005年3月8日
2005年7月14日
ハノイ証券取引所開設
ハノイ証券取引所、上場企業6社で取引スタート(HASTCインデックス(現HNXインデックス)100)
外国のファンド、ベトナム株に注目し始める
2006年1月
2006年11月
ビナミルク(VNM)、ベトナム株としては時価総額初の500億円超(当時)の上場
WTO加盟が正式決定により、株価連日急騰
VNインデックス、500ポイント前半から700ポイント台まで急騰。VNインデックスは上昇率はアジア証券市場一となる
HASTCインデックス(現HNXインデックス)の最低ポイントは90.55、最高ポイントは258.78
2007年1月
2007年3月
2007年10月
2007年11月
2005年末の、ホーチミン・ハノイ証券取引所合わせて41銘柄だったものが193銘柄に
VNインデックス1170.67ポイントの高値をつける
ホーチミン証券取引所の外国人投資家の注文取り扱い方法が変更となる
ハノイ証券取引所の取引時間、30分拡大される
HASTCインデックス(現HNXインデックス)の最低ポイントは241.92
2008年3月

2008年4月

2008年5月
2008年6月

2008年8月

2008年末
値幅制限がハノイ証取・前日の平均値±2%以内、ホーチミン証取・前日の終値±1%以内に変更される
値幅制限がハノイ証取・前日の平均値±3%以内、ホーチミン証取・前日の終値±2%以内に変更される
ホーチミン証券取引所においてシステムエラー発生。3日間取引できず
値幅制限がハノイ証取・前日の平均値±4%以内、ホーチミン証取・前日の終値±3%以内に変更される
値幅制限がハノイ証取・前日の平均値±7%以内、ホーチミン証取・前日の終値±5%以内に変更される
年率30%の急激なインフレ、輸入増大による赤字急拡大、サブプライム問題から起こった世界金融危機の影響により、VNインデックス900ポイント前半から300ポイント前半まで暴落
HASTCインデックス(現HNXインデックス)の最低ポイントは97.61、最高ポイントは322.34
2009年

2009年6月
300ポイント前半から始まったVNインデックスは2月に235.5ポイントまで下落するがその後、500ポイント台まで8/20現在回復
ハノイ証券取引所、略称をHASTCからHNXへ変更。これに伴い、株価指数もHNXインデックスと変更される
◆ベトナムVN指数の推移(市場開設から2009年8月31日まで)
(出所:VN ダイレクト証券ホームページ)
◆ハノイ証券取引所株価指数の推移(2006年1月4日~2009年8月31日)
(出所:VN ダイレクト証券ホームページ)
市場に影響力を持つ外国人投資家
内需の規模が大きくないベトナムでは、外国からの投資や外需が経済に対して重要な役割を果たしています。ベトナムの株式市場も同様に、外国人投資家が取引の1~3割程度を占めていることから、影響力は強く、世界の経済・株式市場の状況がベトナム株にも反映されやすいと言えます。
外国人投資家の動向については、毎週集計された数字が発表されています。
※ベトナム株情報では、証券全般ページにて毎週金曜日に「海外投資家の週間動向」、毎月末に「海外投資家の月間動向」最新版を掲載いたします。(有料会員のみの閲覧となります)
ベトナムマクロ経済の状況
企業業績や株価の動向に、大きな影響を与えるベトナムマクロ経済の動向について、7つのテーマを見ていきます。
1. GDP(国内総生産)成長率
2. CPI(消費者物価指数)
3. 貿易動向(輸出入)
4. 海外直接投資(FDI)
5. 金利・為替
6. 消費
7. 景気刺激策
1. GDP(国内総生産)成長率
2008年のベトナムの実質GDP成長率は6.23%と3年ぶりに8%台を、6年ぶりに7%台をきる水準まで落ち込みました。
業種別に見てみると、特に建設業などの不動産関連業界の落ち込みが大きく、鉱工業・建設業(第2次産業)の成長率は2007年の前年比10.6%から6.33%まで落ち込んでいます。
ベトナムの不動産市場は、2006年から株価高騰によって誕生した「株長者」が得た資金と、海外企業による投資資金(海外企業は、直接ベトナムの不動産に投資できませんが、地場企業を通じて大規模な開発が多数行われました)の流入に伴い活性化、不動産価格は急騰しました。しかし、不動産ブームは2007年末~2008年初にピークをつけ、インフレや貿易赤字、世界景気後退など台頭してくると急速に縮小。さらに原油、資源高による建築資材高騰が減退させ、住宅の新規着工件数も大きく落ち込みました。
2000~2008年の実績GDP成長率(%)
2008年の実績GDP成長率(%)の詳細
2000~2008年の名目GDPの推移を見てみると、農林水産業(第1次産業)から徐々に鉱工業・建設業(第2次産業)にウェートが移行していることが伺えます。
2000~2008年の名目GDP(十億VND)と産業別割合
また、投資セクター別の状況を見てみますと、2000年には総投資の約60%を占めていた国営セクターの割合が2008年には30%を切る一方、民間セクターが22%から41%RP急拡大、セクター別で初めて最大のシェアを占めるまでに至りました。
外資セクターは1995年の第1次ベトナム投資ブームの時は全体の30%を占めていましたが、1997年のアジア通貨危機の影響で1998年以降は10%台と低迷。しかし、2007年に約25%。2008年に約30%急激に拡大。これは2007年以降、外国資本がベトナムに急速に流入してきた事を示しています。
2000~2008年の総投資セクター別割合
2009年の見通しについてですが、ベトナム政府は2009年に実施GDP成長率の目標値を6.5%としています。これは2008年をやや上回る水準です。しかし、通常、政府は前年末時点では常に高めの数値を翌年の目標値として掲げる傾向があるため、実際には5%台まで低下する可能性も予想されます。
世界的な景気後退の影響が大きいと思われる2009年に上記の政府目標を達成するためには、ベトナム経済に大きな影響をもつ輸出、外国直接投資(FDI)、海外同胞からの送金、政府開発援助(ODA)をどれだけ維持できるかということが鍵になるものと思われます。
2. CPI(消費者物価指数)
ベトナムのCPIは、2004~2007年には7~8%台で推移してきました。しかし、世界的な経済活況や新興国投資ブームにによってベトナム経済が過熱してきたことから、商品価格の上昇によって2007年末から急激に上昇し、2008年8月には前年同期比で28.32%増という非常に高い数字を記録しました。
2008年半ばから、政府の積極的な金融引き締め政策が実施され、2008年10月からはCPI上昇率が前月比でマイナスに転じ、2008年12月までの3ヵ月間は連続してマイナス推移が続きました。
ただし、2008年全体を見てみると、前半の上昇率のツケが重く、2008年の前年比CPIは22.97%増と突出した高水準となっています。
2004~2008年の前年比平均CPI上昇率(%)
2008年1月~2009年5月のCPIの前年同月比上昇率(%)
2008年行後半にベトナム中央経済管理研究所(CIEM)が発表した、2009年のベトナムの経済に関する予測によると、消費者物価指数(CPI)は2009年も15%程度と以前高い水準にとどまり、一桁台になるのは2010年と予測されましたが、4月から一桁台に転落、2009年5月のCPIは前年同月比ベースでは5.58%、前月比ベースでは0.44%の上昇率に留まっています。
3. 貿易動向(輸出入)
ベトナムでは基本的に輸出よりも輸入のほうが多いため、貿易収支では常に赤字が出ている状況です。2008年度の貿易赤字額は前年比24.1%増の175億ドルとなり、輸出総額の27.8%を占めました。
2001~2008年の輸出入額の推移(単位:億USD)
品目別の輸出額では原油がトップとなっています。2008年の原油輸出は、輸出量自体はマイナス7.7%となりましたが、2008年半ばにまでの原油高の恩恵を受け、金額ベースでは前年比23.1%増となりました。
縫製品は前年比17.5%増、うち米国向けが51億ドル(全体の55.9%,前年比14.2%増)でトップ、ついでEU諸国向けの17億ドル(同18.6%、同13.8%増)日本向けの8億1,000万ドル(同7.8%、同15.9%増)となっています。この他、コメが前年比94.8%増と大幅に増加しています。しかし、これも原油と同様、2008年の米価格高騰の影響によるもので、輸出量は前年比3.3%増と微増に留まっています。
2009年1月には4億ドル以上の輸出超過となりました。これは2006年1月以来のことです。しかし、4月には再び輸入超過に転じました。多くの企業が価格が安くなった機械設備・生産ライン等の輸入に励んでおり、一方輸出企業も輸出用製品を生産するための原材料輸入を強化していること、そしてほとんどの品目の輸出額が下落しているという背景から、今後も輸入超過の傾向に拍車がかかる見通しです。
2008年の主な輸出品目
4. 海外直接投資(FDI)
計画投資省外国投資局は、2009年上半期のFDIは87億ドル、投入額は40億ドルとの見通しを発表しました。
地方からの結果をまとめれば、6ヶ月で承認された新規案件は306件、投資総額は47億ドル、一方増資登録されたものは68件、増資額は41億ドルとなっています。新規案件、そして増資額を合わせても、総額は前年同期の22.6%に過ぎませんが、外国投資局では、投資家はベトナム経済の回復や発展潜在力に信頼を寄せている事がわかるとコメントしています。
こうした結果を踏まえて、外国投資局は、2010年にFDIについて、新規登録額220億ドル、更に輸出を本年度費24.8%増、輸入を本年度比38%増と予測しています。
なお、外国投資局は6月8日、2008年度のFDIについて、2008年末に602億7,100万ドルと公表していたFDI登録額を665億ドル(1,557件)に、また37億4,000万ドルと公表していた増資額を52億2,600ドル(397件)にそれぞれ修正しています。
2008年国・地域別の投資額(新規案件・認可ベース)
2008年事業別投資額(新規案件・認可ベース)
5. 金利・為替
[1]金利
2008年前半はインフレ抑制目的として金利引き締め政策を進めた一方、後半には経済状態の逆転によりベトナム国家銀行(中央銀行)は、緩和政策を展開せねばならず、結果、2008年中の基準金利は8回も調整されました。
2009年の見通しについては、基準金利は年末までに5%程度まで引き下げられる事が予想されています。しかし、基準金利の150%とする上限金利規定によって貸出金利の上限が抑えられているため、預金金利と貸出金利の金利差が小さくなり、利ザヤを稼げなくなるため、銀行は貸出に積極的になれない状況になります。基準金利を引き下げる事で、ねらいどおりの効果が上げられなくなってしまうこの問題を解決していく必要があるでしょう。
基準金利の推移
[2]為替 基本的にはベトナムドンは実質的なドルペッグ制(ドルと連動した動き)となっています。また、ベトナムでは2つのレートがあります。ひとつはベトナム国家銀行(中央銀行)が公表する基準レート。もうひとつは市場間で自由に取引される時に用いられる市場レートです。両者の乖離はそれほど大きくありません。
2009年は引き続き緩やかなドン安傾向が続くものと予想されます。
※ベトナム株情報では、金融情報ページにて毎週水曜日に「外国為替レート」最新版を閲覧いただけます。(有料会員のみの閲覧となります)
6. 消費
ベトナムの国内消費は堅実に右肩上がりとなっています。統計総局の統計によれば、2008年の小売およびサービス業売上総額は前年比の33.3%増の968兆ドンと大きく伸びています。ただし、これはインフレの影響も大きく、物価上昇分を除いた実質的な増加分は6%前後となっています。
長期的にはベトナムの労働人口は増え続けていきますので、基本的にベトナムの消費は長期間にわたって拡大傾向にあると予想されます。
7. 景気刺激策
ベトナムでは約100兆ドン(約5,235億円)の景気刺激策を含む政策が公表されてます。

(1)小企業(資本金200億ドン未満)に対しては、設備投資などのための貸付に対して、引受を行う(30兆ドン・期間は2009年1月21日以降)

(2)輸出入企業に対しては、貸し付けに対する22兆ドンの引受、及び10兆ドンの金利支援を行う[金利支援については輸出入企業への貸付金利を6.9%(ベトナムドン建て、ドル建ては5.4%)とすることで2009年2月12日以降実行済み]。

(3)中小企業(資本金100億ドン未満)に対して、法人税の30%を免税する(15兆ドン相当・2008年第四半期から2009年末まで)。

(4)生産企業に対して、17兆ドン(10億ドル)の金利支援策を行う(2009年1月23日から8ヶ月間)。