世界銀行(WB)は、東アジア・太平洋地域(EAP)に関する最新の経済見通しの中で、ベトナムの2026年の国内総生産(GDP)成長率予想を+6.3%とし、前年10月時点の予想(+6.1%)を上回った。2027年には+7.6%へ加速する見通しで、同地域で最も高い成長率となる。
地域全体の成長率が2025年の+5.0%から2026年に+4.2%へ減速する中、ベトナムは逆風を和らげる強い適応力を示している。
AI関連の輸出急増と安定したFDIが成長を牽引
ベトナムの成長の原動力は、公共投資、民間投資、および安定した海外直接投資(FDI)だ。FDI企業は輸出総額の73%を占め、ベトナムの貿易依存度はGDPの184%に達する。特に人工知能(AI)関連の輸出と投資が急増しており、AI関連機器・部品の輸出は2023年のGDP比約20%から2025年には約32%へ飛躍的に増加した。
労働力のAI活用も進み、約20%の労働者が月に90分以上AIを定期的に使用している。これに加え、政府は2030年までに5万人の半導体エンジニアを育成し、地域の半導体ハブを目指している。
大規模な行政改革と今後の課題
経済目標の実現に向け、政府は大規模な改革に着手している。省・市再編により63省・市から34省・市となり、5年間で少なくとも10万人の人員削減を予定する。また、土地法や国家予算法の改正で投資環境の改善を図っている。
一方で経済のボトルネックも存在している。高等教育の質や労働力の健康指標に課題が残り、中程度のデジタルスキルを持つ人口は約17%とマレーシアの64%を大きく下回っている。外資の質も課題で、韓国サムスン(Samsung)は輸出総額の約14%を占めるが、輸入部品への依存が高く国内での付加価値創出は低い。
WBは、ベトナムの堅調な国内消費やAI需要を受けたハイテク分野の輸出を評価する一方、世界貿易の減速などから中期的には成長の下振れリスクも存在すると指摘している。
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