サイゴン・ツーリスト運送[STT](Saigon Tourist Transport)の取締役で大口株主でもあるグエン・バン・ホン氏がホーチミン市人民裁判所に破産を申し立てたことをめぐり、STT株51.6%を保有する株主グループと同社の従業員は11日、同裁判所に対しこの申し立てを却下するよう要請した。
STTは、裁判所宛てに送付した文書の中で同社の財務状況を説明し、通常通り営業しており、取引先に対する義務も果たしていると訴えた。
これに先立ち、STT株21.8%を保有するグエン・バン・ホン取締役(2015~2020年任期)は債務超過で支払い能力が失われたことを理由に破産を申請した。
しかし、STTによるとホン氏は同社の債権者ではなく、ホン氏とその家族らが自身に利益誘導を図り会社の利益を損ねている状況だ。ホン氏の義兄であるディン・クアン・ヒエン元社長がSTTの債務者となっているが、今回の破産申し立てにより、ヒエン氏からの債権回収は難航しているという。
これに関連し、STTは損害賠償を求め裁判所にホン氏らを提訴している。
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