2025年におけるホーチミン市の域内総生産(GRDP)成長率は+8.3%と推定され、ベトナム経済の牽引役としての地位を引き続き示した。これは先般開かれた同市共産党委員会の会議で発表されたレポートの中で明らかにされたもの。
ホーチミン市の2025年のGRDPは3030兆VND(約18兆円)で、全国GDPの23.5%を占めた。1人当たりGRDPは8944USD(約140万円)と推計され、全国平均の1.7倍に相当する。
予算収入は746兆4380億VND(約4兆4700億円)で、年間計画を9.3%上回った。海外直接投資(FDI)認可額は89億USD(約1兆4000億円)、新規設立企業は5万9750社となっている。
商業・サービス分野は引き続き堅調で、小売売上高は前年比+13.5%増だった。観光収入は同+36.1%増の260兆VND(約1兆5600億円)へと大きく伸びた。工業部門も回復が進み、鉱工業生産指数(IIP)の伸び率は前年比で+8.3%増となっている。
今年7月の行政区再編により、旧ホーチミン市・旧ビンズオン省・旧バリア・ブンタウ省が合併して誕生した新ホーチミン市には、25か所の工業クラスターと78か所の工業団地がある。このうち旧ホーチミン市地域は、◇医薬品・ゴム・プラスチック、◇食品・飲料加工、◇電子、◇機械の4つの重点産業に注力し、研究開発(R&D)と生産工程の中心的役割を果たしている。
同市は2026年にGRDP成長率を+10%超とし、1人当たりGRDPの9800USD(約154万円)達成を目標に掲げている。また、GRDPに占めるデジタル経済の比率を30%へ引き上げ、R&D向け支出にGRDPの2~3%、科学技術・デジタル変革には予算支出の4~5%を充てる方針だ。
なお、首都ハノイ市の2025年GRDP成長率は+8.5%と推定され、こちらも高い伸びを示した。予算収入は650兆VND(約3兆8900億円)で、過去最高を更新した。


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