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ベト株ニュース - 市場概況

  
  

短期投資家への罠(2) 完全無料ニュース

[2007/10/23 19:28 JST更新]

2) 高い学費

 短期投資家は短期間に多くの決定を出さなくてはならないが、全ての決定が正しいとは限らない。決定の50%以上が正しければ、デイトレーダーと呼ぶことができるだろう。

 間違った決定を出してしまった場合、彼らの次の仕事は修正となるが、ベトナム証券市場では空売りがまだ出来ずに、約定日から起算して4営業日目(T+3)という上場株の受け渡し規則があるので、修正にも多くの時間や費用がかかる。そのため誰でもがデイトレーダーとはなれない。投資するための優良銘柄を探すことの方がより簡単だろう。

3) 早すぎるくらいの売り

 短期的に株価が50%上昇する場合もある(例えば以前のリー冷蔵電気(銘柄コード: REE)、サイゴン商信銀行(銘柄コード:STB)、ソンダ工業団地(銘柄コード:SJS)、若しくは現在のハノイ郵電設備建設(銘柄コード:HAS)、第6.04ソンダ(銘柄コード:S64)、ビビカ(銘柄コード:BBC)等である)。

 短期投資家は自分の決定が貪欲な欲望からの影響を避けるために、自分で損益基準点についての原則を設定する。例えば状況によっては、5%、10%、20%の利益(通常30%を超えない)に達すれば売却することにしているという。だから時には株価がそれより上昇する優良銘柄を逃してしまうこともある。

4) 体力、神経も消耗する

 短期売買をするため、短期投資家は常に市況をフォローし、集中していなければならないので、神経や健康へ悪い影響を与える。彼らは常に市場の感触を確かめて生活しなければならない。こういったものを費用化することはできないが、心身共に消耗は激しい。

5) 企業への関心は僅か

 短期投資家は企業の活動状況にはあまり関心を持たない。更に財務状況や取締役会・執行役員会の決定もほとんど分析しない。ベトナムでの株主総会では、実際には株主に対して不利な決定は少なくないにもかかわらず、取締役会の決定に対する株主の反応が余り見られることはない。企業に関する諸問題により深い関心を持っている長期投資家とは異なり、殆どの短期投資家は良いと考えられる情報がある時に買い、悪いと考えられる情報がある時に売る。

 知識、鋭敏さ、体力、時間、年齢、経験などの短期投資家となるために、向き不向きという要素は多くある。投資家は自分にそれらの要素が十分あるかどうか検討してから自分に適合する売買・保有戦略を決定するほうが良いだろう。

(終)


  
  
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