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ベト株ニュース - ハノイ証取

  
  

投資家はなぜハノイ市場を好んでいるのか? 完全無料ニュース

[2007/10/18 19:30 JST更新]

 多くの投資家は、サイゴン証券(銘柄コード:SSI)のホーチミン証券取引所への鞍替え上場はハノイ証券取引所の取引に多かれ少なかれ影響を与えると考えていたが、実際にはSSI株の取引が中止された後でも、ハノイ証取ではかなり大きな売買高と売買代金が維持されている。

1) なぜHASTCインデックスは上昇し、売買高も大きく増加しているのか?

 ここ1週間でのHASTCインデックスの上昇と売買高の増加について、16日にティエンフォン新聞の記者と会談した際に、ハノイ証取のグェン・ブ・クアン・チュン副所長は、「なぜHASTCインデックスが上昇しているにもかかわらず、VNインデックスは小幅下落しているだろうか?という問題については、投資家も余り深く考えない方が良いのではないでしょうか。結論を出すためには、長期的に観察しなければならないと思うからです。」と語っていた。ただ、チュン副所長は、HASCTインデックスの上昇と売買高の増加は下記の理由によるのではないかと考えている。

 1つ目は、ここまではベトナム証券市場が上昇傾向にあること。2つ目は、現在マクロ経済の指数が全て良好だということ。3つ目は、上場企業の好業績。4つ目が、投資家(特に海外投資家)がポートフォリオを調整していること。そして最後に、ビグラセラ・タンロンタイル社(銘柄コード:TLT)の参照株価誤算とSSI株の取引最終日にHASTCインデックスの一時的な表示ミスに対して、ハノイ証取の責任者が反省し、投資家にお詫びを表明した。こうしたことに対する投資家からの信頼回復、である。

 チュン副所長は更に、ハノイ証取がニューヨーク証取とマレーシア証取との覚書を締結したことも市場へ積極的な影響を与えているのではないか、と見ている。

 チャンアン証券のグエン・チー・ズン副社長は、投資家から見ても、HASTCインデックスは下落しすぎた時期もあり(HASTC指数が250ポイント以下)、多くの企業の価値が実質価値を下回っていた、という。また同氏は「HASTCインデックスが 250ポイントから300ポイントへ上昇した段階というのは、実質価値付近に戻って来た時期であり、300ポイントから350ポイントへ上昇した段階は成長時期と見なせるでしょう。更に現在HASTCインデックスは400ポイントへ近付いていますが、これは一般的なことであり、ハノイ証取の上場企業が経営がうまく行っているという証しではないでしょうか。」と分析した。

 一方、証券専門家の立場から、タンロン証券のド・ヒェップ・ホア分析部長は、ハノイ証取がニューヨーク証取と覚書を締結したことを無視することはできません、とコメントしている。「良いニュースです。海外投資家も国内投資家の期待も高まります。一方、ハノイ証取に上場しているほとんどの企業は資本金が小さいので、将来の増資に対する希望が大きいとも言えるでしょう。」

2) どのレベルまで上昇するか?

 国際証券で口座を開設した投資家のマン・ハイ氏は、ここ2年間ハノイ証取の上場株だけに投資をしている。「ハノイ証取の上場株は透明性があり、あまり株価操作されることがないので、私はハノイ証取の株に投資を行っています。特に今年は好業績で、財務情報をはっきりと公開している企業がたくさんあります。」と語った。ハイ氏が好む銘柄はビグラセラ・タンロンタイル社(銘柄コード: TLT)、太平洋横断(銘柄コード:PAN)と第9.09ソンダ(銘柄コード:S99)等である。「今後多くの企業が上場し、各企業の業績も発表され、様々な好材料が公表され、また多くの投資家が証券市場へ戻って来ているので、HASTCインデックスは続伸する可能性が十分にあるでしょう。HASTCインデックスが400ポイントを大きく上回ることは確信できないですが、400ポイントまで上昇することは充分出来るのではないでしょうか。」とコメントしている。

 アナリストの立場から、グエン・チ・ズン氏は「ハノイ証取で上場している大きくの企業は魅力的な利益を上げ、はっきりとした増資計画を立てています。一方、財務諸表と比較した場合、ホーチミン証取の上場企業は利益が少し大きくなりすぎているようで、不自然に思えます。」と強調した。しかし、HASTCインデックスが400ポイントレベルまで近付いていることについて、ズン氏は、これはHASTCインデックスが反落するレベルである可能性が高いので、投資家は慎重に考えるべきだとアドバイスしている。

 ハノイ証取の騰落率が上昇下落共に10%あり、ホーチミン証取の5%よりも高いということは投資家を惹き付ける要素となるだろうか?という質問に対して、ティエンフォン新聞がアナリストと管理当局の代表者から受取った回答は、否定的なものだった。「株価は大きく上昇することもあれば、大きく下落することもある。株式が魅力的だ言える要素は、株価と上場企業の業績にあるのであって、騰落率の制限幅にあるのではない。」

 あるグループの銘柄の株価が、ある営業日に同時に大幅上昇することについて、そのグループの企業が互いに株価を支援しているという噂が出ている。この噂に対して、グエン・ブ・クアン・チュン副所長は、HASTCが疑問視すれば、投資家の取引口座を調べることができるが、我々は株価上昇の90%は市場要素によって決められ、心理要素は10%しか占めていないと考えている、と回答した。
 
 またチュン副所長は、「2007年中のHASTC上場を目指して申請書類を提出した企業がおよそ20社あります。期待通りに上場できるように努力していきたい。」と語った。


  
  
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