先週末ホーチミン証券取引所に上場している2つの銘柄(サイゴン証券・SSI、ホアファット・HPG)が相次いで無償増資のニュースを発表した。
SSIは既存株主に対して2対1の割当で無償増資を行い、HPGは2008年第2四半期に10対4の割当で無償増資を行うというもの。
これまで、そして今でも無償増資のニュースが報じられると短期間で株価が上昇している。無償増資の権利落ち日を迎えると割当に応じて保有株式数が増加するが、株価調整も行われることになる。つまり実際には保有している時価総額としては変動はないのだが、株価が低くなることで、買い易くなり、感覚的に割安に感じてしまう投資家もいて、株価上場の要素となっているからである。
ところが、今週初めの相場では2つの銘柄に関しては、そうした動きが見られない。株価上昇の兆しが見えないのである。実際に19日にSSIは26万ドン、HPGは先週末から続けてストップ安した。このままでは11万ドンをつけそうな勢いである。
市場の下落傾向が、株価に大きく影響していると言える。売買高・売買代金の縮小も見られるようになっており、下げ止まりを見せる兆候は現われていない。
HPG:無償増資に関してのお知らせ
ホアファット[銘柄コード:HPG]
・対象:基準日に基づいて作成された株主名簿に記載のある株主
・割当:10対4
・実施時期:2007年度税引後利益に基づいて株主総会で決定後、ホーチミン証券取引所へ申請する。2008年第2四半期頃となる見込み。
・2007年12月31日以降、株主への現金配当(額面比10%)を予定。
HPG, http://www.hoaphat.com.vn/, 20/11/2007