サイゴン商信株式商業銀行(サコムバンク)[銘柄コード:STB]は2008年度定時株主総会決議事項を次の通り発表した。
1) 2007年度計画及び利益分配計画を承認(承認率:99.99%)
・税引前利益:1兆4,521億1,814万1,743ドン(約92億4,916万円)
・税引後利益:1兆2,801億6,508万5,500ドン(約81億5,392万円)
利益処分計画
・資本金補充積立金(5%):640億08,25万4,275ドン
・金融予防積立金(10%):1,216億1,568万3,123ドン
・業務開発投資積立金(5%):547億2,705万7,405 ドン
・賞与積立金(7%):766億1,788万367ドン
・福祉積立金(7%):766億1,788万367ドン
・配当(15%):6,673億2,212万5,500ドン
・資本金補充積立金への補充:1,079億4,480万1,968ドン
・計画達成への賞与:335億6,398万3,974ドン
・サコムバンク奨学金積立金:38億5,000万ドン
・未処分利益:738億9,741万8,521ドン
*未処分利益は2007年度法人税の追加徴収、銀行事業における技術革新や人材育成などに使用される予定である。
2) 2008年度計画を承認(承認率:99.99%)
・調達資金:80兆ドン以上(約5,095億5,400万円)
・貸付残高:40兆ドン以上(約2,547億7,700万円)
・総資産:93兆ドン以上(約5,923億5,700万円)
・税引前利益:2兆ドン(約127億3,900万円)
・2008年度配当(株式配当):14~16%
3) 定款変更の延期を承認(承認率:99.79%)
4) 2008年度増資及び調達資金の使用計画を承認(承認率:83.78%)
・2007年末時点での資本金:4兆4,488億1,417万ドン(約283億3,640万円)
・2008年度増資予定額:1兆5,999億4,209万ドン(約101億9,071万円)
・2008年末時点での資本金(見込み):6兆487億5,626万ドン(約385億2,711万円)
・新株発行による株式の比率:35.96%
(2008年度新株発行は1度だけ予定さている)
株式配当(資本金の15%)
・発行株式数:6,673万2,212株
・額面総額:6,673億2,212万ドン
・株式割当:20対3(1株につき1新株引受権を取得。20の引受権で3枚の新株が引受可能。20で割り切れない引受権は現金で支払われる。1購入権は1,500ドンとして計算される。)
・発行対象:既存株主
既存株主への新株発行(有償増資・資本金の20%)
・発行株式数:8,897万6,283株
・額面総額:8,897億6,283万ドン
・発行価格:1万5,000ドン/株
・株式割当:10対2(1株未満は切捨て。1株未満の株、又は引き受けられない新株は取締役会によって既存株主に対する価格より低くない価格で他の対象に割当される。)
・発行対象:既存株主
主要幹部社員への新株発行
・発行株式数:300万株(増資認可取得日から3年間の譲渡制限付き。)
・額面総額:300億ドン
・発行価格:1万5,000ドン/株
・発行対象:執行役員会、監査役員会に属している幹部社員
海外投資家への新株発行
・発行株式数:128万5,714株
・額面総額:128億5,714万ドン
・発行価格:市価により取締役会が決定する
・発行対象:戦略的パートナー及び既存株主を優先し、取締役会が決定する
2008年度増資による調達資本の使用計画
調達資金合計金額:2兆598億2,350万5,000ドン
・ITシステムへの投資:1,000億ドン
・ATM機購入のための資金:1,000億ドン
・店舗ネットワーク拡大のための資金:3,000億ドン
・資金補充及び子会社の設立:5,100億ドン
・他社への出資:6,500億ドン
・融資のため:3,998億2,350万5,000ドン
使用計画合計金額:2兆598億2,350万5,000ドン
株式配当及び新株発行による新株の上場を承認
5) 自己資本使用案及び2008年度投資案を承認(承認率:89.55%)
・2008年年末自己資本見込み:8兆5,300億ドン
+ 資本金:6兆490億ドン
+ 資本剰余金:1兆6,730億ドン
+ 積立金:4,980億ドン
+ 内部留保:3,100億ドン
・2007年年末まで使用された自己資本:4兆1,270億ドン
+ 固定資産:1兆2,460億ドン
+ 出資・株式購入:2兆8,881億ドン
・2008年度自己資本使用案:4兆4,030億ドン
+ 固定資産投資:5,000億ドン
通信分野への追加投資:1,000億ドン
ATM購入:1,000億ドン
拡大の投資:3,000億ドン
+ 出資・株式購入:1兆7,600億ドン
直属会社の設立・資本追加:1兆1,100億ドン
出資・株式購入:6,500億ドン
・ 融資活動:2兆1,430億ドン
*投資に関しては投資委員会(取締役及びSTB執行委員を含む)に委任
6) 2008年度支店設立計画を承認
・ハノイ市:2ヵ所
・北部地域:2ヵ所
・ホーチミン市:2ヵ所
ラオス支店及びカンボジア支店を設立するための手続きを取締役会に委任
7) 保険会社の設立及び子会社の株式会社化を承認
・2008年~2010年までの間にSTBが支配的な出資率を占める保険会社を設立
・2008年~2010年までの間にSTBが支配的な出資率を占める子会社の株式会社化を行う
8) サコムバンクファイナンスグループの設立案(承認率:100%)
サコムバンクファイナンスグループ設立は2段階で展開する。詳細は次の通り。
・第1段階(2008年~2010年まで):親子会社の形態を取る。STBは親会社となる。これは第2段階の準備でもある。
・第2段階(2010年以降):ホールディングス(持ち株会社)の形態を形成する。親会社は銀行、子会社或いは違う分野で経営している合弁会社に投資する。
・上記の実施は取締役会に委任する。
9) 調達資金及び外国資本の借り入れに関しての委任(承認率:74.55%)
海外の金融機関や取締役、監査役、大口株主から自己資本の20%を超える資金調達や借入を行う決定に関して、取締役に委任する。
10) 事業内容変更(承認率:99.79%)
・手工芸品・ゴールドジュエリーの販売・輸入出
・保険代理及び資産運用
・金融機関規定に沿ったサービス提供
・上記の実施は取締役会に委任する。
11) 海外の戦略的パートナー選択、及び政府が商業銀行における外国人保有枠を30%以上に拡大する際に、外国投資家への新株発行による増資案について取締役会に以下を委任(承認率:73.82%)
・ 拡大認可される保有率まで外国人投資家への第三者割当申請手続き、及び新株の追加上場手続きを行う。これについては株主意見聴取を行わない(この場合の増資は、2007年度株主総会で承認された増資案とは別になる。)
・ 外国人投資家を選出し具体な株式数及び株価を決定する。外海投資家選択の基準は、STBと協力できること及び発行後の資本剰余金が目標を満たすこと。
・ 許可を得られた場合、新株発行をシンガポール市場または香港証券市場で行い、上場する申請手続を進める。
・上記の内容が実施されるまで、ホーチミン証取でのSTB株式の外国人保有率を資本金の30%までと制限する。
12) 取締役辞任を承認(承認率:100%)
+ブイ・タイン・ハイ氏
+辞任理由:ANZ銀行の出資代表者でなくなったため
+チャン・バン・ゴック氏
+辞任理由:個人的な事情による
13) 2006~2010任期の追加投票(承認率:100%)
+Colin Simon Mansbridge氏:3億1,212万9,109票
+フィン・フ・キエット氏:2億6,870万2,730票