米ブルームバーグ(Bloomberg)によると、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)のタイ・ティ・タイン・ハイ社長の話として、同社が米国に電気自動車(EV)の生産工場を開設する計画があると伝えられている。
米国事業への投資総額、また工場の建設時期や場所については明らかにしなかったが、ハイ女史は「事業開始から5年後に黒字化することを目指す」と話した。
ビンファストは米国向けのEVを開発中で、2021年中にカリフォルニア州にショールーム・サービスセンター35か所をオープンし、2022年中に米国で自社ブランドのEVを発売しカナダと欧州への進出を果たす計画。
ビンファストがカリフォルニア州への進出に踏み切った背景には、同州のギャビン・ニューサム知事が2020年9月に、地球温暖化対策の一環として州内の新車販売について2035年からすべてEVなど排ガスを出さない自動車に切り替えるよう命じる「排ガスゼロ指令」を出したことがある。カリフォルニア州は、米国の州として初めて従来型自動車の廃止に期限を設けた。
なお、ビンファスト研究開発(R&D)センターは、米国(カリフォルニア州サンフランシスコ)、オーストラリア、ベトナムに拠点を置いており、EVテクノロジーのR&Dを展開している。