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  ベトナムのIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、23年前に海外進出を果たしたが、2022年に海外市場の年間売上高が初の10億USD(約1360億円)に達した。

  2022年の海外市場による売上高は前年比+30％増加すると見込まれる。これを受けて、FPTは情報通信省から「2022年の海外市場での事業活動における優れた業績賞」を受賞した。

  同社の1～11月期における海外市場の売上高を見てみると、アメリカ大陸での売上高が同+48％増と急成長を遂げた。この他、アジア太平洋が同+47％増、日本が+27％増といずれも大幅に増加。デジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するサービスによる売上高が海外市場全体の売上高の約40％を占めた。

  これには、FPTが◇人工知能(AI)、◇モノのインターネット(Internet of Things＝IoT)、◇クラウド、◇ビッグデータ、◇自動化などのコアテクノロジーに基づいた包括的な情報技術サービスを世界の主要企業に供給する戦略に注力していることが背景にある。

  FPTの幹部・従業員らは2022年中に、マイクロソフト(Microsoft)やグーグル(Google)、アマゾン(Amazon)などが発行する認定証、外国語能力の証明書、プロジェクト管理のソフトスキルなど約1万3000件の国際資格を新たに取得。これに関連し、FPT は前述のコアテクノロジーに関連するトレーニングを実施するため、数千億VND(1000億VND＝5億7000万円)を投資した。

  FPTは今後も人的リソースの開発に注力し、2023年初めまでに従業員数を6万人に増やす計画だ。人的リソースの開発と同時に、買収合併(M&A)や支店開設など海外拠点を通して国際市場での存在感を高めていく方針。