国際通貨基金(IMF)は2026年4月版の「世界経済見通し(WEO)」で、ベトナムの名目国内総生産(GDP)が2030年に6680億USD(約106兆円)に達するとの予測を示した。
これにより、ベトナムはタイの6480億USD(約103兆円)や香港の5370億USD(約85兆円)を上回り、世界34位の経済規模になる見通し。アジアの新興国を中心とする成長が、世界経済の拡大を支えるとみられる。
この成長の背景には、国際的なサプライチェーンの多角化がある。米中間の貿易摩擦に伴い、米国の中国からの輸入が減少する中、調達先や生産拠点の一部がベトナムを含むアジアの他国へシフトしていることが追い風となっている。ただし、貿易障壁の高まりや主要取引国の通商政策を巡る不確実性には、引き続き警戒が必要だ。
同レポートによると、2030年の世界トップ3の経済大国は米国(37兆7000億USD=約6000兆円)、中国(26兆USD=約4100兆円)、ドイツ(6兆2000億USD=約990兆円)で、2026年と順位は変わらない見通し。一方、中東紛争に伴うエネルギー価格の上昇がインフレ圧力を高め、金融環境の引き締まりにつながるリスクがあるなど、世界経済の不確実性も指摘されている。
なお、IMFの予測によると、2030年の日本の名目GDPは5兆0022億USD(約800兆円)となり、2025年の世界4位から世界6位に後退する見通しだ。2030年のベトナムのGDPは、日本の約13%の規模に相当する。


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