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25年のベトナムGDP成長率予想+6.0%で据え置き、UOB銀 完全無料ニュース

[2025/06/11 06:58 JST更新]


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 シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は先般発表したレポートの中で、2025年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率予想を前回レポートと同じ+6.0%で据え置いた。これは、2024年の成長率+7.09%を下回る。

 UOBは、2026年の成長率も+6.3%で据え置いた。2025年4~6月と7~9月のGDP成長率はそれぞれ+6.1%、+5.8%と予想されている。

 UOBによると、ベトナムの4月の輸出入額は前年同月比でそれぞれ+20%、+23%と大幅に増加した。これは、4月9日に発効した、米国による90日間の相互関税の上乗せ分一時停止措置の効果と見られる。ベトナムの最大の輸出先である米国向けの輸出は+34%増と、2024年1月以来の高水準となった。

 一方、ベトナム経済は貿易依存度が高く、GDPの約90%を占めている。このうち、米国が輸出総額の約30%を占めることから、依然として大きなリスクが残るとUOBは警告している。特に、交渉が進展しない場合、米国がベトナムに対して46%の追加関税を再び課すリスクがあり、経済成長に大きな圧力を与える可能性があると指摘した。

 4~6月初めからVNDは約▲1.8%下落し、1USD=2万6000VND(約144円)近辺まで下落した。UOBは、通貨ドンの対USD為替レートは7~9月に2万6300VND(約145円)となり、2026年4~6月には2万5700VND(約142円)まで回復すると予想している。

 3月と4月のインフレ率は約+3.1%にとどまり、2024年の平均である+3.6%と政府の目標である+4.5%を下回った。インフレは落ち着いているものの、為替は依然として不安定であるため、UOBはベトナム国家銀行(中央銀行)が基準貸付利率(リファイナンスレート)を年4.5%で据え置くと見ている。

 ただし、経営環境や雇用市場が悪化すれば年4%、さらに為替市場が安定し、米連邦準備制度理事会(FED)が利下げに転じた場合は年3.5%まで下げる可能性もあるとした。

 次の重要な節目は7月9日で、これは米国による90日間の相互関税猶予措置が終了する日にあたる。現在、ベトナムと米国は交渉を継続中で、次回の協議は6月末に予定されている。この交渉の結果が、2025年後半の成長見通しや為替動向に大きな影響を与えることになると見られている。


  
  
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