北部紅河デルタ地方ハイフォン市人民裁判所は9月30日、老舗缶詰メーカーであるハロン缶詰食品[CAN](Halong Canned Food=Ha Long Canfoco)にアフリカ豚熱(ASF)感染豚肉が納入・加工された事件の一審裁判を開き、被告17人に有罪判決を下した。元社長のチュオン・シー・トアン被告(男・57歳)は食品安全規定違反の罪で禁固19年の判決を受けた。
ASF感染豚肉197t超を仕入れ、製造用原料として搬入
同社は2025年5月から9月まで、調達業者のブイ・ドゥック・チョン被告(男・47歳、禁固18年)からASFに感染した豚肉197t超(174億VND=約1億0500万円相当)を購入し、缶詰製品の製造用原料として工場に搬入した。
品質管理部門の元担当者らは原料の検体検査手順を怠ってASF感染豚肉の搬入を容認していた。また、検疫書類を形式上整えるため、販売担当の元従業員が動物検疫機関の元幹部に賄賂を渡していたことも発覚し、贈賄罪と収賄罪でそれぞれ有罪判決が下された。
無罪主張退け、食品安全規定違反を認定
裁判でトアン被告は「原料の品質検査は品質管理部門の職務であり、感染豚肉の仕入れを認識・指示していない」として無罪を主張し再捜査を求めた。しかし裁判所は、同被告らが検査・検体採取の手順を意図的に省略して大量のASF感染豚肉を工場内へ搬入させたと認定し、被告側の主張を退けた。
1957年創業の同社は国内に3か所の工場を所有する大手食品メーカーだが、警察は2025年9月、ASF陽性の豚肉を運ぶ車両を摘発し、捜査を拡大した結果、同社倉庫で感染豚肉を発見した。同社はこの原料を使ってパテなどを製造したとされる。2026年1月に事件が広く報じられると、小売大手各社が同社製品の販売停止・撤去に動くなど影響が広がった。


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