世界最大手の国際総合航空輸送会社である米フェデックス・コーポレーション(FedEx Corporation)とマーケットリサーチやマーケティングなどを手掛けるフロスト&サリバン(Frost & Sullivan)が発表した報告書によると、ベトナムの半導体輸出は2006~2025年に年平均+31.8%のペースで増加した。
2023年の集積回路(ICチップ)輸出額は324億USD(約5兆1000億円)に達した。ベトナムは豊富な人材とコスト競争力を強みに、アジア太平洋地域(APAC)における半導体の組み立て・検査(後工程)の拠点として存在感を高めている。
報告書「AIからEVへ:アジア太平洋地域の半導体産業が世界のイノベーションを牽引」によると、APACは世界の半導体売上高の約58%を占める。人工知能(AI)や電気自動車(EV)、第5世代移動通信システム(5G)などの需要拡大に伴い、2026~2035年には世界で2000か所超のデータセンターが新設される見通しだ。
同地域では台湾が半導体の受託製造、韓国がメモリ生産、日本が製造装置・材料、中国が半導体製造・消費でそれぞれ強みを持つ中、ベトナムは東南アジアにおける半導体の組み立て・検査拠点としての役割を担う。物流面では、フェデックスがハノイ市のノイバイ国際空港発の便を増便し、アジア・欧州向け貨物の輸送時間を短縮している。
2026年9月に開催された国際半導体展示会「セミコン・タイワン(SEMICON Taiwan)」での意識調査では、回答者の35%が今後3年以内にAPACで生産を拡大する意向を示し、44%が国際輸送の迅速化を求めている。一方、地政学的リスク(30%)や運営コストの上昇、通関手続きの複雑化が課題として挙がっている。
ベトナム企業にとっても域内のハイテク産業拠点との連携強化が求められており、持続可能なサプライチェーンの構築も重要となっている。


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