地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社グリーン・スマート・モビリティ(GSM)は、ハノイ市でフードデリバリーサービス「Xanh SM Ngon」を正式に開始した。
これにより同社は、グラブ(Grab)の「グラブフード(GrabFood)」やフーディ(Foody)の「ショッピーフード(ShopeeFood)」といった既存大手と競合することになった。
「Xanh SM Ngon」は、ハノイ市内のレストランや飲食店、専門料理店を対象に展開され、登録無料・迅速な審査・柔軟な手数料体系を特徴とする。配送は、GSMのスタッフが対応するだけでなく、店舗側による自前配送も選択可能。「グリーン・クリーン・プロフェッショナル」をスローガンに掲げ、環境配慮とサービス品質の両立を目指す。
この取り組みは、GSMのグエン・バン・タイン社長が以前から掲げている「移動と消費を結ぶグリーンエコシステムの拡大構想」の一環とみられる。
なお、シンガポール系調査会社モメンタム・ワークス(Momentum Works)によると、2024年におけるベトナムのフードデリバリー市場規模は前年比+4億USD(約580億円)増の18億USD(約2630億円)となった。
ベトナムで最も人気のあるフードデリバリーアプリは、前述した「グラブフード」と「ショッピーフード」で、シェアはそれぞれ48%、47%を占めている。