ベトナム国家銀行(中央銀行)傘下のベトナム国家決済社(NAPAS)と、シンガポールに拠点を置くフィンテック企業リキッド・グループ(Liquid Group)、三菱UFJ銀行が出資する元国営4大銀行のヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)は2日、ベトナムとシンガポール間の越境QR決済サービスを開始した。
これにより、シンガポールからの観光客は自国で利用している対応決済アプリを使い、ベトナム国内の「VietQRGlobal」加盟店で決済が可能となる。シンガポールドル(SGD)とベトナムドン(VND)間のリアルタイム為替レートが適用され、現金の用意や両替の手間が省ける。
同サービスは初期段階として、リキッド・グループのネットワークを通じ、シンガポール国内の約500万人のユーザーが利用できる見込み。2026年内にはベトナムからシンガポールへの決済にも対応し、双方向での決済エコシステム構築を目指す。なお、NAPASが越境QR決済網を接続するのはシンガポールが6か国目、東南アジア諸国連合(ASEAN)内では4か国目となる。
文化スポーツ観光省傘下のベトナム国家観光局(VNAT)によると、2026年1~5月期の訪越外国人客数は前年同期比+14.9%増の1060万人。シンガポールのチャンギ空港グループ(Changi Airport Group)の調査では、シンガポール人の5人に3人がベトナムを訪れたことがあり、そのうち95%が再訪を希望している。消費意欲が高くキャッシュレス決済を好む層として期待される。
中央銀行が2日に発表したデータによると、ベトナムはこれまでにタイ、ラオス、カンボジア、中国、韓国、シンガポールの6か国と二国間QR決済の連携を展開してきた。2026年1~5月期のキャッシュレス決済件数は前年同期比+34.8%増、金額は同+11.5%増。このうちQRコード決済は件数が同+10.4%増、金額が同+40.0%増と堅調に伸びている。


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