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ベト株ニュース - IPO関連

  
  

VCB、戦略的な計算 完全無料ニュース

[2007/12/10 19:29 JST更新]

 ベトナム外商銀行(VCB)のIPO(新規株式公開)に関する概要的な情報は正式に発表された。現時点で投資家が考慮しなければならない最も大きな問題は、ペトロベトナム化学肥料(銘柄コード:DPM)のIPOの残念な結果から経験を得て、VCBのIPOの入札価格をどのぐらいにするかということである。

1) VCB、公開情報が不完全

 VCBはIPOを行う前に戦略的パートナーへ株式発行し、IPO後の資本余剰金の一部をVCBに留めておく予定だったため、投資家の特別な関心を集めていた。しかし、指示109/2007/ND-CP号に従い、IPO実施案を変更すると共に、IPOを通して取得する資本余剰金はどのように処分されるのか、という疑問が出された。これは投資家にとって非常に重要な情報である。投資家はこの情報に基づきVCBの1株当り純資産を確定し、他の銀行と比較するからだ。

 現在、多くの商業株式銀行が戦略的パートナーへ株を発行する際、投資家が関心を持つものは、戦略的パートナーへの株価ばかりでなく、既存株主へもたらされる資本余剰金に対してである。例えばベトナム輸出入銀行(エクシムバンク)は戦略的なパートナーである三井住友銀行へ資本の15%を総額2億2,500万ドルで売却したが、そのために同行の1株当り純資産が引き上げられた。概算では、10月末時点でのエクシムバンクの1株当り純資産は、約2万ドンであるが、戦略的なパートナーへの発行を完了すれば、1株当り純資産は3万ドンへと上昇する。つまり、1株当り純資産が上昇すればするほど、その株の魅力が増加する。投資家が入札する価格を決定するためには、VCBのIPO後の資本余剰金の処分方法を正式に公開する必要がある。

2) 歴史は再び繰り返すか?

 市場が軟調に推移していた時に行われたDPMのIPOでは、発行株式数が非常に大きかったため、IPOが成功しないのでは、という心配が生じた。但し、同社のIPOは市場に受取られた。IPO前には、平均落札価格が高く予想されたため、投資家の登録株式数が制限された。結局、このIPOの平均落札価格は、最低公募価格と余り変わらない水準に終わった。それでは、VCBのIPOもこれを繰り返すのだろうか?

 最近の市況を観察して見ると、市場全体の売買高の減少と共に、海外投資家が売買高を縮小させている。海外投資家のこの動きは、市場を過熱させ、VCBの平均落札価格を引き上げる動きを警戒しているためではないだろうか。こうした動向は、VCBのIPOに参加する投資家の心理にも影響を与える。今度のIPOで発行される株式総数はこれまでの中で最大となるが、投資家へ与える影響も大きく、誰もが参加したいと望んでいる。

 従って、VCBのIPOに参加する投資家の数は非常に大きくなる可能性もあるが、同時に、投資資金を借り入れることが出来ないことで(銀行の証券担保貸付の比率が限界に達したため)、実際には投資家の登録株式数が制限されることが考えられる。大きな資本を調達できないことや、短期投資を警戒する心理が、投資家に高い入札価格を思い留まらせるのではないか。VCBへの投資は、長期的な投資戦略の対象とみなされ、高い価格レベルは、この戦略に適合しない、と判断される可能性はある。

 VCBのIPOの登録株式数を抑制するために、投資家の心理へ影響を与えようとする戦略が大口投資家に考案されているようである。


  
  
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