
8日のベトナム株式市場は、VNインデックス、HNXインデックスともに急騰した。VNインデックスは前営業日比+79.01ポイント(+4.71%)高の1756.55ポイントと、ポイントベースで過去最大の上昇幅を記録し、相場は全面高の展開となった。HNXインデックスは同+6.62ポイント(+2.68%)高の253.32ポイントで引けた。
ホーチミン証券取引所(HSX)の売買代金は34兆9208億VND(約2100億円)と前営業日から倍増し、ハノイ証券取引所(HNX)の売買代金も1兆9804億VND(約119億円)へと大きく膨らんだ。
急伸の背景とセクター・大型株の動向
株価急伸と売買代金急増の最大の要因は、FTSEラッセルが2026年9月にベトナムを新興国市場(セカンダリー・エマージング・マーケット)へ格上げするロードマップを正式に維持したと発表したことにある。これに加えて、米国とイランが2週間の停戦に合意してホルムズ海峡が開放されるなど、中東の地政学リスクが後退したことも投資家心理を大きく改善させた。
セクター別では、証券、不動産、銀行、テクノロジーなど幅広い銘柄に買いが殺到した。
大型株の動向を見ると、ビングループ[VIC]が+6.97%高、ビンホームズ[VHM]が+6.96%高、ノバランド不動産投資グループ[NVL]が+6.78%高と不動産株が軒並み急伸した。
また、SSI証券[SSI]が+6.91%高、サコムバンク[STB]が+6.97%高、テクコムバンク[TCB]が+6.97%高、FPT情報通信[FPT]が+6.89%高となるなど、各セクターの主力株がストップ高水準まで買われ、市場全体を力強く牽引した。
海外投資家の動向
地場資金が力強く流入する一方で、海外投資家は利益確定やグローバルなリスク回避の動きを継続し、HSXで約6530億VND(約39億円)の売り越しとなった。銘柄別に見ると、ビングループ[VIC]が約1兆1670億VND(約70億円)の売り越しとなったほか、軍隊銀行[MBB]やベトコムバンク[VCB]なども売り越された。半面、ホアファットグループ[HPG]やFPT情報通信[FPT]などには買いが入った。
今後の見通し
証券各社は、新興国市場への格上げに伴い、ETFなどのパッシブファンドやアクティブファンドからの巨額の国際資金流入が中長期的に期待できると指摘している。ただし、原油高やドル高を背景とするマクロ経済要因により、短期的な株価変動には引き続き留意する必要があるとしている。
関連する動きとして、情報開示基準の引き上げ、外国人持ち株比率の緩和など、市場インフラや透明性の向上が進められている。FTSEラッセルとともにMSCIやS&Pダウ・ジョーンズといったグローバル指数プロバイダーのシステムに参加することで、ベトナム市場が国際標準に近づき、将来的にはMSCIによる格上げの可能性も視野に入ると分析されている。


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