ベトナムの証券市場が活況を呈していることを受けて、ベト僑が帰国して投資を行うことに関心を抱いている。WTO加盟がベトナム市場の発展を後押しすると評価する声も多い。
「海外に住むベトナム人とホーチミン市で働く機会」と題された会議に出席した在ドイツベト僑のグエン・ミン・ドン氏は、ベトナム証券市場には大きな関心がある、という。しかしながら不安も多く、規定通りに行う書類の多くが一部の個人に利益をもたらすことになっている、と指摘した。たとえば、上場会社に関する情報が、まる4日間国家証券委員会にとどめられ、その後初めて公表されることになっているという。その時間差によって国家証券委員会が市場へ大きな影響を与えることができるようになっている、という。
他国の証券市場では、情報がすぐに一般のものとなるようにしている点をあげ、そのために上場企業の情報が特権的に収集されることはないという。この規定が継続されれば、平等な機会を創出することは難しく、投資家を保護できずに、結果ベト僑の投資をひきつけることは難しいのではないかと結んだ。
一方、上記会議を主催した投資通商促進センター(ITPC)のチュオン・チョン・ギア副所長は、ベト僑の投資への関心が高い分野はIT産業や証券市場を含めた銀行財務・及び不動産にあると語った。これらは国内外の投資家からもすでに高い関心を集めている分野である。
ベトナム証券市場は、2006年末時点での時価総額が137億ドルに達し、GDPに占める割合が22.7%となる程の急成長を遂げている。ほんの一年前までは、あと数年に先に達成できるだろうといわれていた数字である。そのベトナム証券市場における外国人投資の占める割合は30‐40%といわれている。
成長過程である企業が今後も大量に新株発行を行い、増資を繰り返す必要もあり、また新規株式公開(IPO)では銀行・通信・石油関連等の大型株が登場する。外国人の株式保有率が引き上げられることも考えられる。制度的な未熟さは指摘される通りにリスクとして存在することは間違えないが、外国のファンドがまだ揃っていない今こそがベト僑にとっても絶好の投資チャンスといえるだろう。


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