2007年度7月末時点で、ホーチミン証券取引所の時価総額上位6社はビナミルク(銘柄コード:VNM)、サイゴン商信株式商業銀行(銘柄コード:STB)、FPT(銘柄コード:FPT)、ペトロベトナムドリリング(銘柄コード:PVD)、ファーライ火力発電(銘柄コード:PPC)とソンダ工業団地(銘柄コード:SJS)である。下記はベトストック社の分析部長であるレ・バン・タイン・ロン氏のこの6社の強みと弱みについての分析レポートである。
1) ビナミルク(銘柄コード:VNM)
※強み
・ベトナムの第1位乳業企業であり、低中級パック牛乳と生乳市場で支配的なシェアを占めている。
・流通システムが強固で、全国に広がっている。ブランドがベトナム市場で高く評価されている。
・経営活動が確実で安定的であり、国際市場への進出計画がある。
・業績が良く、毎年高い成長率を誇っている。
・時価総額がホーチミン証券取引所で最大であり、いつも機関投資家を初め国内外の個人投資家の関心を惹き付けている。
・株価はかなり安定しており、他のブルーチップ銘柄の株価と比べて変動が少ない。
・会社構成は安定しており変化は少ない。
※弱み
・最近品質についてのいくつかの問題を経験した。
・PERが高い。PERを引き下げ、新しい投資家を惹き付つけるほどの利益の成長は、これまでは見られていない。
・主要活動分野が成熟段階に入っているので、(利益の急増などのいい意味での)急激な変化への期待は大きくない。
※株価への期待
・証券市場は大きく回復する前兆がないと予想されているので、株価は18万台レベルを巡って動く。
2) サイゴン商信株式商業銀行(銘柄コード:STB)
※強み
・ベトナムにおける最大商業銀行の2行のうちの1行である。取引代理店網は商業銀行の中で最も広域に渡っている。
・発展戦略が野心的で明快。顧客の数が多く、人材もかなり優秀。
・業績が良く、これまで短期間で成長。子会社は経営が上手く、利益が多い。
・PERは他のブルーチップと比べ低い。
・株式の流動性が高く、株主の人数が最も多い。
※弱み
・取締役会と執行役員会を含む中上位管理者の人事異動が頻繁に行われ、投資家の心理に悪い影響を与えている。
・政府の銀行・金融業管理規定、また他の商業銀行の新株発行と今後の大手国営銀行のIPOに影響を受ける。
・特にWTO加盟後その原則が本格的に施行された後は、国内外の銀行との厳しい競争が始まる。
・最近大口株主と社内株主がSTB株を次々に売却したことは、STB内部の混乱を反映している。
※株価への期待
・STBの株価は市場の需要関係とSTB自身の問題で調整局面に入っている。
・長期的に見れば、現在の株価ならば、STBに投資する価値は高い。
3) FPT(銘柄コード:FPT)
※強み
・ベトナムのIT、ソフトウェア開発、携帯電話販売の分野での第1位企業である。
・人材管理が上手く、また管理者が団結して会社の文化を作った。
・ブランド力があり、外部との関係が良好。現在証券、銀行、不動産などの潜在力がある分野に事業拡大している。
・業績が大きく成長している。
※弱み
・本業の他に多くの分野にも事業拡大しているので、本業が堅実な支点ではなくなる。
・リスクが高いと予想されている金融業の多くの事業に参加することは、会社の今後の戦略全体に影響を与え、本業であるITにも害が及ぶ。
・新事業がすぐに大きな利益を上げることはなかなか困難であり、もし携帯電話販売活動の成果が落ちれば、会社の利益は大きく減少する。
・長い期間保有した後で、海外の戦略パートナーと社内株主が保有株を同時に売却したため、多くの投資家はFPTの現在の株価が高すぎるのではないかと疑問に感じている。
※株価への期待
・株価はFPTの活動戦略を通して、FPTを再評価することから来る需給の影響から、調整局面に入っている。
(2)に続く


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