ホーチミン証券取引所のデータによると、2007年9月21日時点で、全ての115銘柄(ファンド2銘柄を除く)のうち、ルーム(外国人保有枠・一般銘柄は49%、銀行銘柄は30%)が一杯になった銘柄数が12、ルームが40%以上49%未満の銘柄数が11、ルームが30%以上40%未満の銘柄数は12となっていた。外国人保有枠(ルーム)を拡大することは、市場を活性化する対策として何度も提案された。しかし、著者(Hong Co)は下記の9つの理由でルームを拡大しない方が良いと考えている。
1つ目は、外国人の株式保有可能率について他の市場と比べベトナムはどのレベルに立ってるか調べる必要があるということである。ベトナムのような新興国市場にとって49%はかなり大きな限度だと言える。東南アジア地域では、ベトナムの49%は、シンガポールを除いて、ベトナムの数十年先を行く他国の証券市場の規定より高い数字である。
2つ目は、国家資本の自由化に対してベトナムは充分に準備しているかということを検討すべきであるということ。証券市場に投入される海外間接投資(FII)は、海外直接投資(FDI)とは全く性質が異なる投資である。1997年に起きたアジア金融危機等の経験を振り返れば、FIIの影響が良くわかるだろう。2007年年初より大きな海外資本がベトナムに流れ込み、経済発展、為替、税金とインフレに関するマクロ政策を調整することにおいて政府を困惑させた。ルームの拡大はそういった困難を一層引き起こしかねない。
3つ目は、ルームの拡大が証券市場を発展させる政策だとしても、ただインデックスの増減に従うということはできないということ。現在海外投資家はVNインデックスの中で高い比率を占めるブルーチップ銘柄を集中して保有している。これらの銘柄を重視しすぎたため、VNインデックスは高く引き上げられている。また彼らはベトナム証券市場の株価が高すぎると苦言を呈しているが、ルームが拡大されれば、株価が高いというそれらの銘柄をより一層高い価格で続けて購入するだろう。ルームは重要な役割を持っているため、短期的な利益を目指すのではなく、持続可能な市場の発展を形成していくために、拡大は検討されるべきである。
4つ目は、ルームの拡大は法的な規定や効果的な体制に基づくべきだということ。これまでに海外投資家はベトナム証券市場へどのぐらい資本を投入したのか?ベトナムにいる海外投資家は誰なのか?そのうち、何%が短期的な投機を目指しているのか?等の質問は基本的は質問であるが、管理当局にとって簡単な質問ではないだろう。ベトナムでは、ルームの拡大を考えるために海外間接投資を管理・監督することが充分出来ているか?こういったことがまずしっかりと整備されなければならないだろう。
5つ目は、ルームの拡大を考える前に、国内投資家の成長を強化すべきだということ。現在ホーチミン証券取引所の上場株式総数の僅か30%程度を保有しているだけなのにもかかわらず、海外投資家は、波作り技術やスイング技術を多くの国内投資家の前でいとも容易く披露している。もしより多くの株式保有が可能になれば、大きな勢力となり、どういったことになるのかわからない。
(2)に続く


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