地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は、ホーチミン市の市街地と市最南端カンゾー郡の埋め立て沿岸都市区までを結ぶ新たな都市鉄道(メトロ)プロジェクトの提案書を同市人民委員会に提出した。
提案によると、VIC系のビンスピード(VinSpeed)が投資家として参画し、同プロジェクトの投資・開発を担当する。ビンスピードは資金調達を自ら行い、国家予算からの資金投入は一切行わない方針。
これに先立ち、同市人民委員会はVICに対し、プロジェクト提案書の立案を認めた。VICは提案書の作成にかかる費用を自社負担とし、4月28日から1年以内に提案書を作成し、関連当局に提出することが求められていた。
ただし、市の承認はVICを当該プロジェクトの投資主として指名することを意味するものではなく、市は事業化調査(FS)の評価など必要な手続きを経た上で、公募・入札を通じて投資主を選定する方針を示している。
今回VICが提出した案によると、同メトロ路線は全長48.7km。7区グエンバンリン(Nguyen Van Linh)通りを起点とし、VICがカンゾー郡で4月下旬に着工した埋め立て沿岸都市区プロジェクト「ビンホームズ・グリーンパラダイス(Vinhomes Green Paradise)」(仮称)を終点とする。
なお、ビンスピードは資本金6兆VND(約335億円)で、VICのファム・ニャット・ブオン会長が株51.0%を保有し、他の株主は、VICの筆頭株主であるベトナム投資グループ(VIG)が35.0%、VICが10.0%で、残る4.0%をブオン会長の家族3人が保有している。