インドの調査会社モルドールインテリジェンス(Mordor Intelligence)が先般発表したベトナムライドシェアに関する市場調査によると、2025年第2四半期(4~6月)におけるベトナムライドシェア市場のサービス提供回数は9790万回を超え、売上高は3億5341万USD(約520億円)となった。
このうち、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製の電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社であるグリーン・スマート・モビリティ(GSM)が展開するライドシェアサービス「サインSM」が過去最高となる44.7%のシェアを獲得し、市場シェアでトップを維持した。
サインSMは、◇配車件数、◇総売上高(GMV)、◇サービスエリア、◇サービス品質の4つの主要指標で首位となった。
サインSMは全国34省・市で展開しており、最大規模のサービスエリアを誇る。また、サービス提供1回あたりの平均支出額でも市場平均を上回っており、安定した高品質なサービスに対する顧客評価の高さがうかがえる。
成長を支える主な要因として、フルタイムで勤務するドライバーによるEV・電動バイクでのライドシェアサービス提供により、全国でサービスの質を均一に管理していることが挙げられる。
なお、電動車両を使用しているサインSMは、環境面でも社会的価値を提供している。同社は2025年4月までに、二酸化炭素(CO2)排出量の▲2億1100万kg以上の削減に貢献。これは3200haの森林が1年間に吸収する二酸化炭素の量に相当する。