ベトナムの国内総生産(GDP)成長率は、東南アジア主要6か国=ASEAN6(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で最も高く、タイの約7倍となった。
ベトナムの2025年7~9月のGDP成長率は前年同期比+8.23%となり、コロナ禍からの回復期だった2022年を除けば、直近10年余りで最も高い伸びを記録した。1~9月期のGDP成長率は前年同期比+7.85%だった。これを受け、複数の国際機関がベトナムの2025年成長率見通しを以下の通り引き上げた。
・英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank):+7.5%(前回予想:+6.1%)
・香港上海銀行(HSBC):+7.9%(同:+6.6%)
・シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB):+7.7%(同:+7.5%)
・アジア開発銀行(ADB):+6.7%(同:+6.3%)
■その他ASEAN6各国の状況
GDP成長率2位はマレーシアで、7~9月のGDP成長率が+5.2%となった。同国の2025年GDP成長率は+4.0〜4.8%と見込まれている。
東南アジア最大の経済圏であるインドネシアは、7~9月のGDP成長率が+5.04%で3位につけ、1~9月期のGDP成長率は+5.01%となった。フィリピンは7~9月のGDP成長率が+4.0%で、域内4番手だった。
シンガポールは7~9月のGDP成長率が+2.9%で、域内5番手となった。シンガポール当局によると、同国の2025年のGDP成長率は+1.5〜2.5%と予想されている。
最下位はタイで、7~9月のGDP成長率は+1.2%程度にとどまり、4~6月の+2.8%から大幅に減速した。これは2021年以来の最低水準で、タイ当局は同国の2025年のGDP成長率見通しを+2.0%としている。


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