建設省の報告によると、2026年1~3月期の全国の不動産供給は改善傾向にあるものの、価格の高止まりや金利上昇などの要因により、取引件数は前年同期比で減少した。大都市における住宅価格は前期比で上昇が続いており、市場は実需や手頃な価格帯の物件へと需要がシフトしつつある。
供給改善も取引件数は減少
全国の同期の不動産取引件数は11万5650件で、前期比▲約24%減、前年同期比では▲14%減となった。このうち、マンションおよび戸建ての取引は2万5663件、土地の取引は8万9987件だった。一方で、商業住宅の完成数や販売条件を満たした物件数は前年同期比で2割超増加しており、法的障害の解消に伴う供給の改善がみられる。
価格高止まりと金利上昇
建設省不動産市場・住宅管理局のホアン・トゥー・ハン副局長は、多くの住宅セグメントで価格が高止まりしており、大半の人々の支払い能力を超えていると指摘した。ハノイ市、ホーチミン市、南中部地方ダナン市、同カインホア省、東南部地方ドンナイ省などの大都市では、1~3月期の住宅価格が前期比で+1~2%上昇した。
さらに、米総合不動産サービス大手のジョーンズ・ラング・ラサール(Jones Lang LaSalle=JLL)ベトナムによると、年初からの不動産ローン金利の上昇やインフレによる投入コストの増加も市場の足かせとなっている。
実需へのシフトと市場の選別
ベトナム不動産仲介協会(VARS)のグエン・バン・ディン会長は、投機的な動きが減り、実需や長期投資へと市場がシフトしていると述べている。今後は大都市の手頃な価格の住宅や、インフラが整備された地域の土地に需要が集中する見通しだ。
企業にとっても、法的な問題のない土地を保有し、法的手続きを完了させ、実需に合った物件を展開できるかが生き残りの鍵となる。建設省は、価格つり上げの監視を強化するとともに、土地使用権・不動産取引センターの構築や、社会住宅(低所得者向け住宅)100万戸開発の推進を進めている。


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