ホーチミン市人民委員会はこのほど、「ホーチミン市ベンチャー投資ファンド(HCM VIF)」の設立式典を開催した。
同ファンドの初期の資本金は5000億VND(約30億円)で、スタートアップ企業やテクノロジー企業を支援するための資金を提供する。
官民連携による大規模ファンド
同ファンドは、ホーチミン市人民委員会が資本金の40%に相当する2000億VND(約12億円)を出資し、残りの60%を民間企業や金融機関などが出資する官民連携の枠組みで設立された。
民間からの主な出資額は、地場系コングロマリット(複合企業)のソビコ・グループ(SOVICO Group)が1000億VND(約6億円)、不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)が600億VND(約3億6000万円)、同市人民委員会傘下の工業団地開発大手ベカメックスグループ[BCM](Becamex Group)が500億VND(約3億円)となっている。
また、ベトナムの資産運用会社であるビナキャピタル(VinaCapital)などが250億VND(約1億5000万円)、地場総合インターネットメディア運営大手VNGコーポレーション[VNZ](VNG Corporation)やベトナムのIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)などもそれぞれ100億VND(約6000万円)を出資している。
ファンドの社長にはビナキャピタルのテクノロジー投資ファンドで副社長を務めるホアン・ドゥック・チュン氏が就任した。
投資対象はコアテクノロジー
同ファンドは、2026年から2035年にかけて50~150社のスタートアップ企業やハイテク企業に投資する計画だ。主にシリーズAとシリーズBの資金調達ラウンドを対象とし、人工知能(AI)や半導体、バイオテクノロジー、再生可能エネルギーなどのコアテクノロジー分野に重点を置く。
また、少なくとも50の製品や技術の商業化を支援し、新規株式公開(IPO)や合併・買収(M&A)が可能な規模のテクノロジー企業を少なくとも5社育成することを目標としている。
同ファンドは、国家主導で設立された初めてのベンチャーファンドとなる。出資と運営を分離し、独立した専門家チームが投資決定を行うほか、一定の範囲内でリスクを許容し、適切なプロセスを踏んでいれば一定条件の下で責任を問わない仕組みを導入している。
ホーチミン市は、スタートアップ企業の初期段階における資金不足という課題を解決するための呼び水として同ファンドを活用し、2035年までに資本金を5兆VND(約300億円)規模へと引き上げることを目指している。


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