英国・ロンドンに本拠を置くデータ分析およびコンサルティング会社のグローバル・データ(GlobalData)が発表した最新のレポートによると、ベトナムの生命保険業界の保険料収入は、2026年の60億USD(約9500億円)から2030年には72億USD(約1兆1400億円)となり、年平均成長率(CAGR)+5.9%で拡大する見通しだ。
デジタル化と商品の見直しが成長を牽引
2年間の縮小を経て、生命保険市場は2025年に前年比+0.9%増と安定を取り戻し、2026年には同+3.8%増へと成長が加速すると予測されている。この回復を支えているのは、デジタル化の推進と商品戦略の転換だ。
スマートフォンの普及や明確なコンプライアンス基準を背景に、銀行窓口での販売(バンカシュアランス)から電子保険への移行が急速に進んでいる。また、引き受けや保険金請求の処理に人工知能(AI)を活用するなど、インシュアテック企業の勢いも増している。
政策改革による持続可能な発展
政策改革と社会的保護の取り組みも構造的な追い風となっている。財政省傘下の保険監視管理局は、市場の効率化、消費者保護、適用範囲の拡大を強調する2026~2030年の業界方針を策定した。
政府も、2026年1月からの地域別最低賃金の+7.2%引き上げを含む社会保険・賃金改革を進めている。こうした動きを背景に、生命保険市場は2030年までに普及率を人口の18%に引き上げるという政府目標に沿って、質の高い持続可能な成長段階に入ることが期待されている。
また、アジア全域でのインフルエンザ患者の急増による予防およびシニア向け特典の必要性の高まりや、自己負担軽減を目的とした医療財政改革を受けて、各社は健康と保護を重視した商品開発に注力している。
<保険料収入と年間成長率の2021~2030年予測>


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