
23日のベトナム株式市場は、ホーチミン証券取引所(HSX)とハノイ証券取引所(HNX)で明暗が分かれる展開となった。VNインデックスは大型株の牽引により続伸した一方、HNXインデックスは反落した。一部の主力株が指数を押し上げたものの、市場全体では下落銘柄数が上昇銘柄数を大きく上回る「外高内低」の不安定な状況となった。また、海外投資家による継続的な売り越しが相場全体の重荷となっている。
VNインデックスの動向と要因
HSXのVNインデックスは前日比+13.06ポイント(+0.70%)上昇し、1870.36ポイントで取引を終えた。売買代金は29兆2779億VND(約1770億円)となり、前日から+36.9%増加した。
相場上昇の最大の原動力となったのはビングループ[VIC]であり、前日比+3.52%上昇して最高値を更新した。加えて、ベトコムバンク[VCB]が+5.72%、ベトナム投資開発銀行[BID]が同+3.35%、ヴィエティンバンク[CTG]が同+1.72%と国営銀行株が好調に推移し、指数を強力に支えた。
セクター別および個別銘柄の動き
多数の銘柄が下落する中で、不動産や銀行セクターの一部大型株に資金が集中した。サイゴンビール・アルコール飲料[SAB]やコテコンズ建設[CTD]がストップ高を記録したほか、ペトロベトナム運輸[PVT]もストップ高となり国内外の買いを集めた。
一方で、ビンコムリテール[VRE]が▲3.01%、サイゴンハノイ銀行[SHB]が▲2.63%下落した。また、PC1グループ[PC1]は年次株主総会で2026年の税引き後利益が減少するとの見通しを発表したことが嫌気され、ストップ安まで急落した。
海外投資家はHSXで約1兆6550億VND(約100億円)の売り越しとなり、特にFPT情報通信[FPT]が約2660億VND(約16億円)、アジアコマーシャル銀行[ACB]とビンホームズ[VHM]がそれぞれ約1700億VND(約10億3000万円)売り越された。
HNXインデックスの動向
HNXインデックスは前日比▲2.13ポイント(▲0.83%)下落し、253.23ポイントで引けた。HNXの売買代金は1兆4402億VND(約87億円)となり、前日から+0.7%の微増となった。
注目銘柄のタスコ[HUT]は午後の取引で持ち直し同+1.85%と反発したが、流動性の高い銘柄群は概ね低調だった。具体的には、サイゴンハノイ証券[SHS]が同▲1.73%、ペトロベトナム・テクニカル・サービス[PVS]が同▲1.58%と下落した。
HNXにおいても海外投資家は約430億VND(約2億6000万円)の売り越しとなり、PVSなどに売り圧力がかかった一方で、ベトナム工業団地都市開発[IDC]は約260億VND(約1億5800万円)買い越された。
今後の見通し
PC1の経営陣が天候不順や中東の地政学的緊張による事業への悪影響を懸念したように、外部環境の不確実性が企業業績に影響を及ぼしている。今後は、資金が一部の好業績な大型株に集中する一方で、ファンダメンタルズに不安を抱える銘柄は売られるという、選別物色の傾向がさらに強まると見込まれる。


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