
26日のベトナム株式市場は、前日までの2営業日続伸から一転して売り優勢となり、VNインデックスおよびHNXインデックスともに反落した。中東の地政学的リスクに伴う原油価格の高騰やインフレ懸念を背景に、大型株を中心に幅広い銘柄で売りが出た。様子見姿勢が強まる中で売買代金も減少し、VNインデックスの足を引っ張った一方で、地政学的リスクを好感した肥料セクターは逆行高となった。
市場動向
ホーチミン証券取引所(HSX)では、VNインデックスが前日比▲13.56ポイント(▲0.82%)下落の1644.63ポイントで引けた。売買代金は約21兆6737億VND(約1300億円)と低水準にとどまった。
ハノイ証券取引所(HNX)でも、HNXインデックスが前日比▲1.46ポイント(▲0.58%)下落の248.21ポイントと反落し、売買代金は1兆2623億VND(約76億円)に縮小した。
海外投資家は市場全体で約7010億VND(約42億円)の売り越しとなり、11営業日連続の売り越しを記録した。銘柄別では、FPT情報通信[FPT]、ベトコムバンク[VCB]が大きく売り越された一方、テーゾイジードン投資[MWG]やペトロベトナム・カマウ肥料[DCM]などは買い越された。
セクター・銘柄動向
大型株の売り圧力が相場の重しとなり、FPT情報通信[FPT](▲3.64%)やペトロベトナムガス[GAS](▲2.67%)、フーニュアン・ジュエリー[PNJ](▲4.50%)などが大きく値を下げた。銀行セクターでもテクコムバンク[TCB](▲2.11%)やサコムバンク[STB](▲2.57%)などが下落した。
一方、中東の地政学的緊張によるサプライチェーンの混乱と原材料価格の高騰を背景に、利益率改善の期待から肥料セクターには投資家の資金が集まった。ペトロベトナム・カマウ肥料[DCM]やビンディエン肥料[BFC]がストップ高(+6.93%および+6.92%)となったほか、ペトロベトナム化学肥料[DPM](+5.78%)、ラムタオ化学肥料[LAS](+4.71%)なども急騰した。
ただし、化学セクターのドゥックザン化学[DGC]は、環境汚染や資源開発違反などで公安省の捜査が入り、会長らが逮捕された事件の影響により、一時的な反発から一転して▲4.39%下落した。
不動産セクターでは売りが広がり、ナムロン投資[NLG](▲3.07%)やビンホームズ[VHM](▲2.98%)などが下落したが、ノバランド不動産投資グループ[NVL](+2.90%)やビングループ[VIC](+1.01%)は堅調を維持した。また、ホーチミン市インフラ投資[CII](+2.25%)やPC1グループ[PC1](+1.43%)などの公共投資関連銘柄も資金を集めた。HNXではタスコ[HUT](+2.40%)が活況だった。
今後の見通し
専門家は、原油価格の動向が市場の底打ちを示す重要な指標になると指摘している。地政学的な緊張が和らぐ兆しが見え、原油価格が落ち着きを取り戻しつつあることから、市場の最悪期は過ぎたとの見方が出ている。さらに、ベトナム株式市場のPERは約12倍と魅力的な水準にあり、4月に予定されているFTSEラッセルによる市場格上げの審査結果に向けた期待感が、中長期的な市場の成長を後押しする牽引役になると予測されている。


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