
10日のベトナム株式市場は、ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスが不動産株などの牽引により続伸し、1800ポイントの大台を回復して取引を終えた。一方、流動性は依然として低水準にとどまっており、市場全体では慎重な姿勢が目立っている。ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは反落した。
インデックスと売買代金の動向
VNインデックスは前日比+10.66ポイント(+0.59%)上昇の1803.71で引けた。HSXの売買代金は19兆7865億VND(約1200億円)と前日から増加したものの、その大部分はビングループ[VIC]の約4兆7000億VND(約287億円)に上る合意取引によるものであり、それを除いた実質的な取引高は低水準であった。投資家は下値を探る動きに慎重になっている。
HNXインデックスは前日比▲4.59ポイント(▲1.50%)下落の301.15へと反落した。HNXの売買代金は9323億VND(約57億円)だった。
大型株とセクター別の動き
HSXでは不動産セクターに強い買いが集まり、ノバランド不動産投資グループ[NVL]が+6.88%と急伸したほか、ナムロン投資[NLG]が+3.68%上昇した。また、ビングループ[VIC]が+1.45%、ビンコムリテール[VRE]が+1.89%、ビンホームズ[VHM]が+0.55%上昇し、指数上昇を牽引した。インフラ建設関連でもホーチミン市インフラ投資[CII]が+6.71%と大幅高になった。
対照的に、一部の銀行株や小売株には調整圧力がかかり、サコムバンク[STB]が▲1.94%下落して指数の重しとなった。
海外投資家の動向と今後の見通し
海外投資家はHSXで約5790億VND(約35億円)の売り越しとなった。個別では軍隊銀行[MBB]を約876億VND(約5億3000万円)、VPバンク[VPB]を約773億VND(約4億7000万円)売り越した半面、ベトジェットエア[VJC]を約460億VND(約2億8000万円)、ホーチミン市インフラ投資[CII]を約383億VND(約2億3000万円)買い越した。
証券会社によると、市場はテクニカル的な底打ちを確認するには至っておらず、引き続き1810ポイントが重要な抵抗線として意識されている。この水準を維持できなければ再び1750ポイントに向けた下落リスクがあるため、利益確定やリスク管理を優先するよう推奨されている。
前日の9日にもVNインデックスは反発して1800ポイントに接近していたが、流動性が低迷する中で中小型株への資金シフトが目立っていた。本日は不動産や大型株に買い戻しが入ったものの、地政学的リスクなどのマクロ要因に対する投資家の警戒感は根強く、本格的な相場回復には取引高を伴う明確な資金流入が求められている。


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