この背景には、携帯電話が急速に普及していることがある。2015年の携帯電話契約件数は1億2621万件に達し、2005年の14.5倍に拡大している。

国民の生活水準が向上し、携帯電話料金も以前と比べて安くなっているため、必要不可欠なものとして携帯電話を調達する人も多い。1世帯が数台の携帯電話を保有しており、固定電話を家庭にわざわざ設置する必要もないことから、固定電話を使用するのは会社などの機関・組織がほとんどだ。
こうした状況を受けて、ベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts And Telecommunications Group=VNPT)をはじめ、固定電話サービスを提供する通信事業者は頭を抱えている。VNPTは国内最大手の固定電話通信事業者だが、同事業で多額の損失を被っている。情報筋によると、1年間の損失額は1兆VND(約46億円)に達しているという。
なお、2013年のデータによると、VNPTがシェアの76.5%を占めてトップ。2位はベトナム軍隊通信グループ(ベトテル=Viettel)で21.5%。残り2.0%をSPT及びFPTテレコム(FPT Telecom)、VTCの3社が分け合っている。