行政手続き改革顧問評議会傘下の民間経済開発研究委員会(IV委員会)が先般発表した中東における軍事衝突に関する調査報告書によると、ベトナム国内企業の約90%が投入コストの上昇圧力を受けていることが分かった。この影響は企業のキャッシュフローや利益率を直接的に圧迫し、国内経済に深刻な影響を及ぼしている。
中東紛争がベトナム企業に与える影響
IV委員会が2026年3月16日から22日にかけて228社を対象に実施した調査によると、62.7%の企業が紛争による影響の程度を「大きい」または「非常に大きい」と評価した。また、全体の87.7%がコストの上昇に直面しており、このうち約半数が「上昇幅が大きい」と回答した。主にエネルギー価格や原材料費、物流費のほか、金融コストの高騰が要因となっている。
影響は燃料、運輸、輸出入、工業生産などの分野で顕著に表れている。さらに、国際輸送の混乱により大部分の企業が物流コストを+5〜15%増加させており、中には+30%以上も増加したと報告する企業もあった。
また、輸出受注が減少したとする企業も半数以上に上り、影響は調達や生産といったインプットだけでなく、販売や出荷といったアウトプットの側面にも拡大している。
企業の対応力と政府への提言
投資心理や資金調達環境の悪化も進んでおり、64.5%の企業が投資計画の延期や調整を余儀なくされている。多くの中小企業はコスト、物流、受注、資金に関する同時多発的な外部ショックへの対応能力が限られており、厳しい状況に立たされている。これを受け、IV委員会は企業や専門家の意見を取りまとめ、首相に7つの解決策を提案した。
具体的には、コストを抑えるためのエネルギー価格の安定化、金利の引き下げや債務再編といった信用支援策の早期展開、官民間の予測や早期警戒に関する情報共有の強化などがある。
また、行政手続きの改革によるコンプライアンスコストの削減、生産性向上に寄与する科学技術イノベーションおよびデジタルトランスフォーメーション(DX)の発展に関する政治局決議第57号-NQ/TWの効果的な実施も盛り込まれた。
さらに、世界的な食料サプライチェーンの断絶が懸念される中、供給網における地位向上を見据えた政府の断固たる指示と戦略、不確実な情勢下で増加するサイバーセキュリティリスクへの対策や企業コミュニティを保護するためのシナリオ構築・能力向上策が求められている。


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