
10日の株式市場は、エネルギー、銀行、不動産セクターに牽引され、VNインデックスおよびHNXインデックスがともに反発した。ホーチミン証券取引所(HSX)では外国人投資家が買い越しに転じ、市場心理の改善が見られた。
市場全体の動向
HSXのVNインデックスは、前日比+13.32ポイント(+0.77%)上昇し、1750ポイントで引けた。HSXの売買代金は24兆6583億VND(約1500億円)となった。ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは、同+0.93ポイント(+0.37%)上昇し、251.91ポイントで取引を終えた。HNXの売買代金は1兆6330億VND(約98億円)だった。
セクター別および大型株の動向
エネルギーセクターが最も良好なパフォーマンスを示し、インデックスの上昇に大きく貢献した。なかでもビンソン製油石化[BSR]が前日比+7.0%のストップ高となったほか、ペトロリメックス[PLX]が同+4.18%、ペトロベトナムガス[GAS]が同+2.93%と堅調だった。
また、銀行セクターも市場を力強くサポートし、マリタイムバンク[MSB]が同+5.37%、テクコムバンク[TCB]が同+4.37%、LPバンク[LPB]が同+2.71%、ベトコムバンク[VCB]が同+0.67%上昇した。市場最大の時価総額を誇るビングループ[VIC]も同+1.68%上昇し、インデックスを牽引した。ミッドキャップ銘柄でも、ペトロベトナム運輸[PVT]が同+3.69%、ペトロベトナム・カマウ肥料[DCM]が同+3.44%、エクシムバンク[EIB]が同+2.21%、ペトロベトナム化学肥料[DPM]が同+2.11%、PC1グループ[PC1]が同+1.86%と買いを集めた。
一方、バオベトグループ[BVH]が同▲4.26%、ホアファットグループ[HPG]が同▲0.88%、FPT情報通信[FPT]が同▲0.77%、ビンホームズ[VHM]が同▲0.74%と下落し、相場の上値を抑えた。VPバンク[VPB](同+0.74%)やサイゴンハノイ銀行[SHB](同▲0.65%)、SSI証券[SSI](同▲0.52%)、ベトキャップ証券[VCI](同▲0.36%)、マサン消費財[MCH](同▲0.28%)なども伸び悩んだ。セクター別では、ヘルスケア、証券、メディア・エンターテインメント、ソフトウェア・サービス、ハードウェア・機器、保険などが逆行安となった。
海外投資家の動向
海外投資家はHSXで約8406億VND(約51億円)の買い越しとなった。主にテクコムバンク[TCB]が約2179億VND(約13億円)、ホアファットグループ[HPG]が約1792億VND(約11億円)、軍隊銀行[MBB](前日比+0.75%)が約1002億VND(約6億円)買い越された。
要因・背景および今後の見通し
FTSEラッセルによる新興国市場への格上げ維持の発表から3日が経過し、外国人投資家がマッチング取引において3営業日連続で純買い越しとなったことが市場の好材料となった。さらに、3月の外国人機関投資家の新規口座開設数が過去4年間で最多となったことも、資金流入への期待を高めている。VNダイレクト証券[VND](VNDirect Securities)は、市場格上げが契機となりETFやアクティブファンドから約34億~60億USD(約5400億~9500億円)の資金が流入する可能性があると予測している。
しかし証券各社は、市場が回復基調にあるものの、インフレ圧力や原油高、中東の地政学リスクにより、現在のバリュエーションはまだ十分に魅力的とは言えないと指摘している。今後の見通しとして、地政学リスクの緩和や第1四半期の決算を注視しつつ、市場の調整局面における下値支持線での段階的な資金投入が推奨されている。


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