ベトナムには、130万店舗以上の伝統的雑貨店が存在している。近年ではスーパーマーケットやコンビニエンスストア、またハイパーマーケット(大型総合スーパー)の店舗数が急速に増加しているが、伝統的雑貨店もこれと共存して売上を伸ばしている。
2015年における伝統的な販売チャネルの売上高は100億USD(約1兆0900億円)に上り、FMCG市場の売上高全体の85%を占めた。
伝統的雑貨店で買い物をする消費者の95%が事前に購入する商品を決めており、1回の買い物にかける平均時間はわずか90秒となっている。このうち、最初の10秒は購入商品の注文、最後の20秒は現金での支払いに充てられるという。
伝統的雑貨店でのマーケティングの一環として、商品を販売する企業は割引などの販売促進キャンペーンを展開しているが、店舗でそれに気付く購入者は全体の2%に過ぎない。更に、購入者に対してこうしたキャンペーンの情報を共有している伝統的雑貨店はわずか1%に留まっているのが現状だ。