
14日のベトナム株式市場は、不動産や銀行などの大型株に資金が流入し、VNインデックスが大幅上昇して過去最高値を更新した。海外投資家もこれまでの売り越しから買い越しに転じたものの、市場全体の売買代金は減少しており、相場上昇は一部の大型株に依存している状況となっている。
市場動向
ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスは1925.46ポイントで取引を終え、前営業日比+27.09ポイント(+1.43%)と大幅上昇した。HSXの売買代金は前日比で▲25.4%減少し、22兆1559億VND(約1330億円)となった。一方、ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは255.07ポイントとなり、前日比+0.45ポイント(+0.18%)上昇した。HNXの売買代金は8358億VND(約50億円)にとどまった。
セクターおよび大型株の動向
この日の相場を牽引したのは不動産株と銀行株だ。特に不動産セクターではビングループ[VIC]系の銘柄が急伸し、VICが+3.98%、ビンコムリテール[VRE]が+3.48%、ビンホームズ[VHM]が+2.95%と上昇して相場全体を押し上げた。
銀行株も総じて堅調に推移し、VPバンク[VPB]が+3.24%、マリタイムバンク[MSB]が+1.84%、ベトナム投資開発銀行[BID]が+1.75%、ベトコムバンク[VCB]が+1.50%上昇した。また、FPT情報通信[FPT]も+4.53%と大幅に上昇した。
一方で、ビンミン・プラスチック[BMP]が▲2.42%、VPS証券[VCK]が▲2.35%、ベトナムゴム工業グループ[GVR]が▲1.63%と下落し、上値を抑える要因となった。
海外投資家の動向
海外投資家はHSXで約2610億VND(約15億円)の買い越しとなり、15営業日連続の売り越しから買い越しへと転じた。個別銘柄ではVICやマサングループ[MSN]、SSI証券[SSI]が大きく買い越された。
反対に、VHMやテクコムバンク[TCB]などは売り越された。HNXにおいては約71億VND(約4200万円)の売り越しとなった。
相場上昇の要因と今後の見通し
今回のVNインデックス過去最高値更新の背景には、バリュエーションの魅力に加え、ムーディーズによるベトナムの国家信用格付け見通しの引き上げや、MSCIによる新興国市場への格上げ期待といった好材料がある。ただし、売買代金が伴わない中での一部の大型株に依存した上昇であるため、市場の広がりを欠いており、短期的には高値警戒感からの調整リスクに注意が必要であると複数の証券会社が指摘している。
個別企業の事業再編の動き
相場を牽引したVICの急伸については、同社傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(Vinfast)の事業再編発表が好感された。同社は製造部門を分離し、投資家グループへ約5億3000万USD(約840億円)で譲渡する方針を示した。このアセットライト化により、自動車産業から撤退するわけではなく、資本効率を最適化し、研究開発やグローバル販売網に資源を集中させることで、負債の圧力を軽減して2027年の黒字化を目指す成長戦略が市場から評価されている。


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