一方、中央経済研究管理院の経済専門家であるボー・チー・タイン氏も、「以前ベトナムの経済管理者は証券市場に対する行政指導を出すことを煩わしいと思っていたようだが、現在では証券担保貸付制限についての規定03号と、法定準備率の増加についての規定1441号を通して、行政指導を実施している。そのため、市場を浮上させる需要が昨年末と今年初めのようには増大しない。」とコメントしている。
その他、タイン氏によると現在のマクロ経済環境にも多くの潜在的な不安定な要素があるという。2007年度上半期は、輸出金額が前年比19%しか増加しなかったが、輸入金額は前年比30%ほど増加した。また、インフレ懸念も増加している。現在、インフレ率が6%を超えており、年末までに更に物価を押し上げる要素がまだまだ存在している。
しかし楽観的な人たちは、今後証券市場を安定的に発展させる要素が多くあると信じている。バオベト証券(BVS)の証券専門家は、市場に投入されていない民間の遊休資本が非常に大きいことを指摘した。6月29日時点で証券会社で開設された口座総数は24万口座を上回ったが、そのうち海外投資家の口座数が約5,000口座あった。つまりベトナムの人口に比べ、この数字はまだまだ小さいということがわかる。
それに加え、銀行預金金利は魅力に乏しく、過熱後の不動産市場の流動性が高くないとなると、証券市場が回復する前兆が現われれば、銀行や不動産市場から資本が証券市場へ再流入するだろう。また、証券市場を発展させる政府の積極的な政策と、投資家のより豊富になった経験や知識などは、証券市場を近い将来さらに活発化させるといえる。
投資家は期待している
証券市場で7年間の経験があり、ハノイ住宅開発銀行証券で口座を開設した投資家のズン氏は、世界の証券市場の歴史的な周期では、下落後には市場は安定的な段階に入り、また上昇すると語った。
通常、ベトナム企業は第3、4四半期で生産販売を加速させ大きな利益を上げる。加えて海外ファンドは8月前半に資本を投入するところあるので、証券市場の資本が増加する。ズン氏は、こうしたことからVN指数が調整局面を乗り越え、1,000ポイント以上のレベルに上昇することを信じている。
この考えに同意しているカイン氏(ハノイ住宅開発銀行証券で口座を開設している投資家)は、年末、特に10月~12月にかけて海外に滞在するベトナム人が本国へ送金するので、証券市場の資本はやはり増加するとコメントしている。また、年末には給料やボーナスもあり、投資家はより多くの資本を投資することができるようになるだろう。
しかし、多くの投資家は市場が現在のように予想しづらい環境にある時には、売買決定をする際には、慎重に対処すべきだと考えている。タンロン証券で口座を開設しているトゥアン氏はリスクを減少させるためにポートフォリオを縮小したりして、以前のように全ての卵を一つのカゴに入れるということはしないと言った。
(終)


印刷用ページ


