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ベト株ニュース - 市場概況

  
  

新株引受権、チャンスかリスクか? 完全無料ニュース

[2007/09/11 19:28 JST更新]

 上場企業が新株発行による増資、株式による配当支払を次々と行ってきたため、最近市場に出回る株式数は多くなってきた。一方、市場は下落傾向からまだ抜け出せていない。市場を下落させている一つの要因は、上場企業が新株を発行し株式の希薄化を引き起こしたためとも言われている。

1) 増資の本質

 経営活動の中で、株式会社は様々な理由で新株発行による増資を決定する。新株を発行すれば株主資本が必ず増加するわけではないが、市場での新株発行は株価調整を伴う。株式会社の新株発行には、資金を調達する新株発行と資金調達しないものの2種類がある。通常、資金調達を伴わない新株発行は、無償増資と株式による配当支払である。この新株発行では株主資本は変更されず、資本構成が変更され発行株式数が増加する。一方、企業が長期経営戦略を実施する目的で資本調達する新株発行がある。通常、この新株発行方法では、適切な割合や優先価格で新株を買う権利(新株引受権)を戦略株主、幹部社員と既存株主へ与える。そしてこの場合には、企業の株主資本が大きく変更される。
 更に、もう一つの方法としては株式競売があり、新しい投資家と既存株主が同じ権利を持つという新株発行方法である。

2) 投資家は選択できない

 最近の市場を見れば、通常株価が権利落ち日前に下落しているという状態が見て取れるだろう。投資家が無償で新株を引受け、若しくは新株を市場の価格より低い価格で買う等の優遇を受ける時に、何故株価が下落するのか?
 新株引受権の優位性は権利落ち時点における市場の需給状況に大きく依存している。市場が上昇し需要が供給を上回る場合には、買いたい人は買うことができ、売りたい人は持っている株式数の一部を簡単に売れるため、株価が上昇する可能性が高い。逆に供給が需要を上回り投資家が余り関心を持っていない場合には、株式数を増加させることは需給のバランスを更に崩れさせ、株価を下落させてしまう。現状はこの状況に陥っているといえるだろう。
 投資家が新株引受権を受け取る際に、需要が弱く供給が増加すると、株価が下落するという問題に直面しなければならない。そのため、全ての既存株主が権利落ち日まで株を保有したいと思うわけではなくなる。更に新株が口座に入り売却できるまでは数ヶ月ほどかかるという不便さもある。
 一方で、既存株主が新株引受権の受取を拒絶すればどうなるか?権利落ち日後に株価は下落、発行株式数が増加するために株式保有率も減少し、議決権の優位性も減少する。
 通常長期投資を目指す投資家は、権利落ち時点の需給状況よりも増資に関する情報に関心を持つ。しかし憂慮すべきことは、各企業が新株を発行し、株主からお金をもらうにもかかわらず資本の使途目的、運用効果をはっきり説明したり約束したりしていないということである。企業は様々な目的で資本増資を行うが、主に長期投資事業のための資本調達するというのが本筋だ。しかし、実際にはホーチミン証券取引所に上場する条件(資本金が800億ドン以上)を満たすために増資した企業も少なくないだろう。元々生産拡大等の事業を行うために増資したが、事業の将来性が低いため資産運用や不動産へ資本を投入している企業もある。
 要するに、投資家は投資の意思決定の際、特に新株引受権を受け取る決定をする前などは、相場も軟調であり、資金借り入れ等による多額の利息返済に追われて他の投資チャンスを逃すことがないよう、企業の増資目的や事業の可能性をよく検討すべきだろう。


  
  
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